ウェブや青空文庫をiBooksで読む!!

 

iPadの期待の1つに「iBooks」で販売される電子書籍があるよね。ただ、縦書き対応なんかが難しいせいか、ストアを見ても一向に日本の書籍は現れない。うーん、これじゃ宝の持ちぐされって感じがするなぁ。いっそのこと、自分でiBooksで読める本を創っちゃうってのはどうだろう?

それも、いつも見ているブログやニュースサイト、自分のブログを素材にできるとしたら……。日本でおなじみの青空文庫をiBooks本にするのはどう? 本を書いた経験がある人なら、その原稿を電子書籍にしてしまうのもよくないですか?

今日はそういう楽しいDIYに挑戦。「手作りMy iBooks」て感じだね!

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じゃ、さっそくやってみましょうか。まずは準備編からだね。

準備編:Calibreをインストール

最初に、ウェブサイトや青空文庫、自分で書いた文書をiBooksで読める形式にするためのソフト「Calibre」をダウンロードしましょうか。

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なんと、このソフト無料で使える。正確には「気に入ったら寄付してください」という感じのドネーションウェアだね。しかも、ウィンドウズ、Mac、Linux版の3つが揃ってるってのが素晴らしい。OSに合わせてファイルをゲット。インストールします。以上で準備は完了!

実践編 1:有名ブログをiBooks本にする!

このCalibreというソフト、ものすごく細かい設定ができるんだけど、知識なしでも簡単に使えるのがすごいんだね。まずは、もっとも手軽なヤツに挑戦していみましょう。

まずはCalibreを起動します。

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真ん中のペインに1冊だけ本が入っているね。これはソフトの解説書。消さないようにしておきましょう。最初に上のツールバーの「ニュースの読み込み」を押します。

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「ニュースのダウンロード・スケジュール」ウィンドウが開くね。左ペインにずらりと並ぶ項目の中から「English [235]」(国名なし)の三角印をクリック。上の画面のように、米国有名サイトのアイコンがざっと出てくるよね。

そのなかから好きなものを選んでみる。オレはいつもの「Gizmodo」にしたよ。選んだら、右下の「Download now」をクリック。「Save」を押してこのウィンドウを閉じます。

メインウィンドウの右下にある「Jobs」のアイコンが回っている間はダウンロード中。止まったら終了だね。アイコンをクリックすると経過を表すメーターが出てくるよ。

ダウンロードが終わったらメインウィンドウの上部ツールバーから「電子書籍に変換」をクリックします。

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上のような「Convert サイト名」というウィンドウが出てきたかな? 右側にある「作者名」「Author Sort」がソフトの名前になっているから、サイト名に変えておきましょう。あとはそのままで大丈夫。

「本のカバー」にはこのソフトがあらかじめ用意してくれる表紙が入っている。この絵をよく覚えておいてね。できたら左ペインの「ページ設定」をクリック。

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上の「Output profile」で「iPad」を選びます。「OK」を押すと変換スタート!

ダウンロードと同様に「Jobs」アイコンが止まるまで待とうね。止まったら、iPadをパソコンにつなぎます。同期が始まるけど「キャンセル」して大丈夫。メインウィンドウの「デバイスに送信」を押すと、再び同期がスタート。今度は最後まで見守ります。

さっそくiPadのiBooksを立ち上げてみましょうか。はい、なんかオーブンを開けるようなドキドキ感があるよね。ってオレは料理とかしないんだけどね。

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おお、一番左に先に覚えておいてと書いた表紙があるじゃない。無事に転送できたってことだね。じゃ、さらにドキドキしながら中味をチェックしてみましょうか。

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おお、まずは表紙と同じ絵だね。タイトルにしっかりオレが選んだサイトの「Gizmodo」って入ってるよ。さらにページをめくると……

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記事の概要が本でいうところの目次みたいにまとめられてる。フォントやレイアウトもいい感じじゃないですか。ちなみに、オレはiBooksのフォント設定を「Verdana」にしてあります。別のフォントにするとこの画面と違うルック&フィールになるはずだね。

早く記事部分を見てみたいね。めくりましょうか。

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すげぇ! かっこいいじゃないっすか。これはウェブじゃなくて本だよね。タイトルもグラフィックもかっこいいね。

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広告ページも入ってるね。なんか書籍というよりは雑誌みたいな趣。ただし、この方法で書籍化できるのは海外のブログばかり。まぁ、雰囲気だけ味わうのにはちょうどいいかな。やっぱりiBooksは英語のほうが美しそうだしね。

先に手動でダウンロードしたけど、スケジュールを決めて自動的に書籍化する設定もできる。RSSリーダーとまではいかないけど、なんかおもしろい使い方ができそうだね。

なにはともあれ、これだけの電子ブックがほんの数クリックでできてしまう。個人的にはかなり楽しいんだけど、どうでしょう? ほかにもいろいろやってみたくなるね。

実践編 2:青空文庫をiBooks本にして独自の表紙も付ける!

じゃあ、次は青空文庫に挑戦。すでにiPadにも「i文庫」といういいアプリがあるから、あえてiBooksで読む必要はほとんどないんだけどね。しかも横書きになっちゃうし。つーか、これはもう工作と同じ。読むかどうかよりも、作るのが楽しいんです!

まずは青空文庫のウェブから読みたい本のファイルをダウンロードします。

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ポイントはダウンロードするファイルの種類ね。テキストファイルとXHTMLファイルの2つがある。今回は下の方、「XHTMLファイル」をゲットしましょう。そのままクリックするとブラウザーに中味が表示されるだけなので、リンクを右クリック「ファイルを別名で保存」などを選んで保存ね。

次に、表紙画像を用意します。先のGizmodoのときは標準の表紙を使ったんだけど、今回はオリジナルで作ってみるよ。オレは大好きな坂口安吾の『堕落論』を選んでみた。

Googleで「テクスチャー フリー」なんかのキーワードで検索すると、無料で使える背景画像がたくさん出てくる。こういうのを使うと簡単だ ね。今回は革のカバーをイメージしてみた。画像編集ソフトでテキストを入れてこんなのを作ってみたよ。JPEGで保存して完成だね。

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ファイルをゲット&表紙画像できたらCalibreのメインウィンドウに戻ります。

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今度は上のツールバーの一番左「書籍を追加」をクリック。先にダウンロードした青空文庫のファイルを選びます。読み込みが終わると、真ん中のペインにファイルが登録されるので、これを選んで「電子書籍に変換」をクリック!

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はい、前回はCalibreがあらかじめ用意してある表紙が表示されていたよね。画像の下の方「Change cover image」と書かれたさらに下にファイルを選ぶボタンがある。これを押して先に作った表紙画像を選ぶんだね。

あとの手順はGizmodoのときとまったく同じ。「ページ設定」の「Output profile」で「iPad」を選んで「OK」。メインウィンドウに戻って「デバイスに送信」。同期完了までしばし待つって流れだね。

またまたオーブンを開けるような気分でiBooksをタップ!

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おお、さすがに自分で作った表紙だとうれしさ倍増だね。なんかかっこいいぞ! 中味はどうなってるかな?

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けっこうよくないですか? 行間も悪くない。フォントサイズは右上の「A」アイコンで調整できるしね。縦書きじゃないのが残念だけど、それ以上に使える感のほうが大きいね。いやー、これ本当に楽しいよ!

実践編 3:自分で書いた書類をiBooksで読む!

次は自分で作った文書のiBooks化をやってみようかな。方法はいくつかある。Calibreはテキストやリッチテキスト形式に対応しているからね。オレもいろいろトライしたんだけど、どちらの形式も細かな設定をしないとダメみたい。

PDFもOKなんだけど、現時点では日本語がダメ。まぁ、iBooksはあと数日でPDFの読み込みに対応するからね。

でもって、最終的に行き着いたのが「HTML形式で保存する」ってやり方。これが一番簡単だった。おそらく、ワードやPages、イラストレーター、その他もろもろいまのソフトならHTMLで保存のメニューはあるでしょう。まずは、iBooks本にしたい文書をHTML形式で保存しちゃいましょう。

あとは、青空文庫の手順とまったく同じ。

「書籍を追加」→「電子書籍に変換」→「デバイスに送信」の流れね。

今回、トライしたのはオレが所属するコンサル集団JOYWOWで出版した「JOYWOW“あり方の教科書”」。実はこれ、カード付き、判型が普通じゃないなどの理由で書店での流通じゃなく、完全に自主制作したもの。執筆、編集、DTP、デザイン、販売をすべて自分たちでやってしまった。DTPファイルもまるごとオレのPCに入ってたから、iBooks本化してみたくなったというわけ。

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「電子書籍に変換」の画面で元の表紙を縦に回転させた画像を入れてみたよ。

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iBooksで見るとこんな感じ! うん、紙の書籍の雰囲気がちゃんと出てる。すごいねぇ。

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中味はこんな感じ。自動的にできあがったレイアウトにしてはなかなかのもの。意外とこのままでもいけちゃうんじゃないかと思ってしまう。

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ちなみに、Calibreには、HTMLタグに合わせて見出しなどを細かく設定する機能が付いてる。目次の作成方法なども含めてウェブサイトや本体に付属のマニュアルに書かれているので、興味がある方はどうぞ。オレは当分、このくらいでいいって感じです。

実践編 4:マイブログをiBooks本にしちゃう!

今度は自分のブログをiBooksで読めるようにしちゃいましょう。これって、最初にやった有名ブログの応用編ですね。つまりは、RSSフィードさえわかればどんなサイトでもiBooks本にできてしまうってこと。

まずは、登録したいブログのRSSフィードを調べます。「RSSフィードってなに?」というかたは、バックナンバー「iPadでこそ活用したいRSSリーダー(入門編)」をご一読ください。

Calibreのメインウィンドウ上部のメニュー「ニュースの読み込み」に注目。右側ある三角のボタンをクリックします。「カスタム・ニュースソースを追加」が出てくるから、こいつをクリック!

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上のウィンドウで「Recipe Title」にサイト名、下の方に行って「Feed title」にも同様にサイト名、「フィードのURL」にブログのRSSフィードをコピペします。「+Add feed」をクリックすると、その上の空欄にサイト名が表示される。こいつを選んで、左側の「Add/Update recipe」をクリック。

左側の大きな空欄にサイト名が表示されたら大成功ね! 再びメインウィンドウに戻ります。今度は「ニュースの読み込み」のボタン部分をクリック。

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はい、実践編の1でGizmodoを登録したのと同じ画面だよね。ただし、今回は一番上の「カスタム」が[1]になってる。ここに先ほど登録したブログがあるというわけ。三角をクリックすると名前がでてくるよね。これを選んで、右下の「Download now」をクリック!

はい、あとはいつもの手順ですよ。「電子書籍に変換」→「デバイスに送信」だね。オリジナルの表紙を入れたいときは「電子書籍に変換」で画像を指定します。

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このブログのバナーに使った画像のオリジナルをそのまま表紙にしてみました。タイトルをさりげなく下の方にあしらったりしてね。やってて発見したんだけど、電子書籍の表紙を作るのってすっごく楽しいね。一度やったらやめられないって感じ。

毎度おなじみのiBooksチェック!

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おお、これまで作成した4冊がキレイにならんでますな。このブログの電子書籍版もなかなかですよ。中味はこんな感じ。

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ちょっとゾクゾクしちゃいますね。まさしく本だよ、これ!

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タイトルもそれなりにいい感じ。Gizmodoの英語本にはちょっとかなわないけどね。ま、上出来でしょう。

実践編 5:作成したiBooks本を配布してみる?

せっかく作ったiBooks本も1人で楽しむだけじゃちょっと地味だよね。自分が作成したブログや文書だったら配っても問題ない。やっぱり最後はファイルの保存方法で締めましょうね。

まずは設定。メインウィンドウから「基本設定」をクリック。

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左ペインから「Add/Save」を選び、右ペイン上部のメニューで真ん中の「Saving books」をクリック。左側一番上「Save cover separately」と3番目「Save metadate in OPF file」のチェックを外す。「OK」をクリックしてこのウィンドウを閉じますね。

メインウィンドウの「ディスクに保存」ボタン横の三角をクリック。「Save only EPUB format to disk in a single directory」を選ぶと「〜.epub」というファイルができます。

この「〜.epub」ファイルをiTunesの「ブック」にドラッグ&ドロップすればiBook本として登録されるんだね。ファイルメニューから「ライブラリに追加」でもOKだよ。

試しにこのブログのepubファイルを用意してみました。興味がある方は、Calibreを使うとどんなiBooks本ができるか見てみてください。

ZONOSTYLEのiBooks版はこちら
ZONOSTYLE – Keizo Kurazono.epub

というわけで、いろんな文書をiBooks化計画はこれにて終了。気になった方はぜひ、トライしてみてくださいね。では、また!

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11 Responses to “ウェブや青空文庫をiBooksで読む!!”

  1. ndislov 2010年6月23日 at 5:47 PM #

    多謝ですね!今迄書いたものを電子書籍にしたかったんやけど、これは一番良えわ‼ 一回やってみるよ!

    • zonostyle 2010年6月24日 at 12:46 AM #

      自分の書いたものを電子書籍にするのって本当に楽しいですよね。完成したらぜひ、教えてください!

  2. 春山昇華 2010年8月18日 at 9:01 PM #

    デジタル出版はカラー版を安価に配布できるので非常に期待しています。ここで紹介している方法だと個人でもチャレンジできそうですね。

    • zonostyle 2010年8月21日 at 1:47 AM #

      春山さん
      コメントありがとうございます! そうですね。iPadZine(http://www.ipad-zine.com/)などの投稿サービスも出てきて、ますます個人が出版できるチャンスは広がっていると思います。作成ツールや発表の場など、今後の展開が楽しみです。

  3. yellowegg6 2011年2月17日 at 6:05 PM #

    はじめまして(●´ε`●)

    JPEGの画像を本に出来ますか??自作のマンガを電子書籍にしたいのです。

    やり方を教えて下さい、よろしくお願いします。

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