Growl + Prowl + G-Wizz!でクラウドサービスやGmailをプッシュ!

 

GmailをiPhoneやiPadで活用する方法はいくつかある。もっともポピュラーなのは、[設定]から[Exchange]で[サーバ]を[m.google.com]に指定するやり方だよね。これで、標準のメールでGmailを使えるようになる。でも、これだとアプリからはラベルが作れなかったり、アーカイブができなかったりと、Gmailの良さをすべて味わえないんだね。

というわけで、オレはiPhoneではibisMail、iPadではG-Whizz!というアプリをそれぞれ使っている。そのG-Whizz!が、最近のアップデートでプッシュ通知に対応したんだね。ただし、「Growl」と「Prowl」という2つのツールを設定しなくちゃいけない。これがまた面倒でね。でも、一度、使い方をマスターすると、いろいろと便利な応用ができてしまう。いい機会なので、今日はG-Whizz!を題材に、一般にはあまり馴染みのない「Growl」と「Prowl」に焦点を当ててみたいと思います。

まずは、G-Whizz!というアプリを見てみましょうか。拙著『iPhone×iPad クリエイティブ仕事術』でも、iPadでGmailを活用するためのおすすめアプリとして紹介したものです。

Googleツールの統合アプリ
G-Whizz! Pro (600円:ユニバーサル)
G-Whizz!

オレはおもにGmailアプリとして使っているけど、G-Whizz!にはGoogleが提供しているありとあらゆるツールが盛りこまれているんだね。基本的には、Googleモバイルをさらに使いやすくアレンジしたようなイメージ。

たとえば、メールならこんなインターフェイスになる。

左ペインでメールを選択すると、中味が右ペインに表示されます。上図のように、ちゃんとスレッドも表示されますね。左のチェックボックスにチェックを付けると……

右上のツールバーのメニューが増えて、ラベル操作ができるようになります。[Move…]をタップすると……

移動させるラベルの一覧が出てきます。[Label…]をタップすると……

[Move…]と似ている画面だけど、今回はチェックボックスになってますね。そう、ここでチェックしたラベルが先に選んだメールに付加されるというわけ。その際にメールはInboxに入れられたままなんですね。移動じゃなくてラベルを付けるだけ。しかも、複数個の指定ができます。

この機能を見ると、Gmailのラベルがいわゆるフォルダーとは違う概念ってのがわかるよね。多くのアプリではGmailのラベルがフォルダー扱いになっているため、G-Whizz!の[Label…]を選んだときのように、Inboxにメールを置いたまま複数のラベルを指定するなんてことはできない。このあたりがGmailに特化したアプリの利点だよね。

Gmailのほかにも使えるツールは盛りだくさん。下部のツールバーに並んだボタンをタップしてみると……

インターフェイスはイマイチだけど、いちおうGoogleリーダーもチェックできます。さらに[More…]をタップすると……

すごいね。カレンダーにドキュメント、YouTubeからPicassa、翻訳、ショッピング、ブックまである。右上の[Edit]ボタンを押すと……

先の[More…]欄に並んでいたツールも含めて、使いたいものだけを下部のツールバーに配置できます。上の一覧からツールバーに入れたいアイコンを選んでドラッグするだけ。どれを使うか迷うよね。

はい、G-Whizz!というアプリはこんな感じです。先にも書いたようにオレはGmailしか使っていないのだけど、いつも宝の持ち腐れじゃないかと思っています。Google通の方なら、もっとこのアプリを有効に使えるはずですよ。

さて、ここから本番。このG-Whizz!をiPhoneやiPadで使う際に、Gmailに新着メールが届いたらプッシュ通知&ボタン一発起動できるんですね。ただし、最初にお断りしておきますが、そこまでの道のりはちょっと長めです。「Growl」と「Prowl」というかなりわかりづらいツールを使うからですね。

これからかける労力と、得られる効果、つまりGmailのプッシュ通知&G-Whizz!の一発起動を秤にかけたら、その費用対効果はかなり微妙です。GmailだけじゃないGrowlの総合的な機能に魅力を感じたら、ぜひ、やってみてください。そうでない方は読むだけにしておくのがおすすめです(笑)。もちろん、オレはG-Whizz!のファンだから喜んでやりましたけどね。

【道のりその1:Growlの設定】

では、まず、Growlから設定してみます。Growlとはクラウドサービスやパソコン内のソフトからの情報をプッシュ通知してくれるツールです。もちろん、それらの通知を行うためにパソコンに常駐しています。ウィンドウズ版、Mac版ともに対応していますが、今回はオレの環境、Mac版で解説しますね。

もっとも簡単なインストール方法はDropboxのパソコン版ツールをインストールする際に一緒に入れてしまうことです。Dropboxのインストールの最後にこんな画面が出ます。

[Enable notification using Growl]にチェックを付ければいいだけ。たしか、最初からチェックが付いているはずなので、はずさなければいいってことですね。「強くおすすめ」と書いてあるだけあって、オレもDropboxを使うならGrowlは必須だと思っています。

Dropboxをインストールしてない場合は、Growlのウェブサイトからダウンロードします。Mac版とウィンドウズ版でURLが異なります。

Growlをインストールすると、Macなら時計の左横の常駐エリアに豹の足跡のようなアイコンができます。これをクリックして[Open Growl Preference]を選ぶと設定画面が現れます。

[アプリケーション]を選ぶと……

こんな風に登録されているアプリケーションの一覧が出ます。EvernoteやHootsuiteなど、そのほとんどが、本体をインストールした際に自動的にGrowlに紐付けられたものですね。まぁ、そのくらいメジャー所のサービスがこのGrowlを使うことを推奨してるってことじゃないかな。

このあたりまではほとんど設定なしに使えます。たとえば、Dropboxにファイルをアップロードした際には……

こんな風にアップロードしたファイル名が表示されます。数秒の遅れはあるもののほぼ、リアルタイムですね。

Dropbox内のファイルを削除した場合も……

同様に、その旨がプッシュ通知されます。

あたりまえだけど、1人でDropboxを使っている場合にはこの通知ってほとんど無意味だと思う。でも、1つのフォルダーを複数人で共有していたとしたら、これほど便利な機能はないよね。

たとえば、『iPhone×iPad クリエイティブ仕事術』を執筆中に、オレと担当の藤井編集長は「クリエイティブ仕事術」というフォルダーを共有していました。オレが各章の原稿を仕上げたらこのフォルダーにアップロードする。通常なら、そのあと「原稿をフォルダーにアップしました!」てな感じでメールするよね。

でも、藤井編集長はGrowlでオレの動きを監視しているからその必要はなし。彼のデスクトップに「七章のテキストがアップされたよ!」と表示されるわけだからね。一度、間違ってフォルダーの中味をたくさん削除してしまったときなんか、「いろいろファイルを消してましたね」というメールが届いたほどでした。

Evernoteに新しいノートを作った際にも……

こんな感じで通知がきます。Evrenoteでもノートブックの共有ができるよね。とにかく、クラウドサービスを使った共同作業、クラウドコラボレーションをやるならぜひ、活用したいツールだと思いますよ。

【道のりその2:Prowlの設定】

続いてProwlを設定します。ProwlとはGrowlの通知を受け取って、それをiPhoneアプリに送ってくれるクラウドサービスだね。Growlはあくまでパソコン上の通知サービスなんだけど、Prowlというクラウドサービスを経由させることによって、スマートフォンにまで通知を送れるようになるってこと。

iPhoneアプリはこちら。

Growlの通知をiPhoneでも受け取れる
Prowl: Growl Client
(350円:iPhone版) Prowl:

残念ながらiPad版はまだありません。例の「×2」表示でiPadで使っています。ただ、これは裏方で動くアプリなので、それほど気にはなりません。

まずは、Prowlのウェブサイトにアクセスして[Register]からアカウントを作成します。

次に、[Installation]のタブを選んで、[Installing the Growl plugin]の手順にあるリンク、[Growl plugin]をクリックしてパソコン用のProwlをダウンロードします。Prowlなのに「Growl plugin」という名前がややっこしいよね。

インストールが完了したら、例の常駐している[豹の足跡]から[Open Growl Preference]クリックして、[表示オプション]を選びます。

ポイントは5つかな。

  1. 一番上の[標準スタイル]を[Prowl]にする。
  2. 左ペインから[Prowl]を選ぶ。
  3. その下の[Username]と[Password]にProwlのアカウントを入れて[Verify]をクリックする。
  4. [Display notifications using style:]を[Music Video]にする。これはProwlの通知をどんな風に見せるかの設定。あとで好みのものに変えてください。この記事を読んで設定ができているかの確認のためです。
  5. 一番下の[Only sent to Prowl when the screensaver is active]のチェックを外しておく。これもこの記事の確認用。実際に使う場合は逆にチェックを付けます。

いろいろ意味不明な部分もあると思いますが、あまり深入りすると余計に手間と時間がかかるので、最初はこのくらいにしておきましょう。

この状態で[プレビュー]をクリックしてみてください。画面の下から太い帯がニョキッと出て[This is a preview of the Prowl display]と表示されたら大成功。この帯での通知が先に設定した[Music Video]というスタイルです。Growlだけの場合は、画面上部に小さなウィンドウで通知されていましたが、Prowlを設定したことにより、Music Videoスタイルでの通知が加わったということだね。

5番の設定は「スクリーンセーバーが動いているときだけ、Prowlから通知を送る」という意味。つまり、Growl+Prowlを使ってiPhoneやiPadに通知を送るためにはパソコンをずっと起動させていなくちゃいけないってこと。これがかなりイヤな部分なんだけどね。その際に、スクリーンセーバーが動き始めてからProwlに送った方がなにかと便利じゃないかという設定ですね。

これにチェックを付けていると、これから行う設定がうまくいっているかすぐに確かめられないので、すべてが完了するまではずしておくわけです。

まだもう少し道のりはありますよ。いま、半ばくらいかな(笑)。

【道のりその3:Gmailプッシュ通知の設定】

先に、Growlに登録されているツールの一覧を設定画面の[アプリケーション]でチェックしました。ここにGmail用のツールを登録しないと、G-Whizz!でやりたかったGmailのプッシュ通知が使えません。ちょっとややこしいので手順をオーバービューしておきますね。

  1. 新着Gmailの到着を知らせてくれる「Google Notifer」という公式ツールをインストールする。
  2. 「Google+Growl」というプラグインを使ってGoogle NotiferとGrowlをつなぐ。

そうなんです。あと2つのツールをパソコンにインストールするわけですね。そう、道半ばです!

まずは、ダウンロードページからGoogle Notiferをゲットしてアプリケーションフォルダーにコピーします。こいつも一度、起動するとに常駐して時計横にアイコンができます。あと、最初の起動時にGmailのアカウントの設定だね。

今回の用途に限ってはこのほかはなにも変更しなくて大丈夫です。もし、いろいろ設定したい場合は、常駐アイコンから[Preference…]を選んでください。

次に、このGoogle NotiferをGrowlとつなぐための[Google+Growl]をゲットします。先のGrowlのウェブサイトにアクセスして、グローバルメニューの[Applications]から[Email]カテゴリーを選ぶと、[Google+Growl]が見つかります。

ダウンロードしたファイルを解凍すると[Google+Growl Utility]が出てきます。これをアプリケーションフォルダーにコピーして、起動します。

一番下の[Show notification for up to]の数字だけ[6]から[1]にしておきます。これも設定する間の確認用ですね。この設定の意味がいまいち不明なんですが、たぶん、「6通貯まったら通知する」じゃないかと。設定中は1通でも通知が来るようにしておきたいので、[1]にしています。もし意味が違ったら教えてくださいね。

この設定画面を閉じて、もう一度、[豹の足跡]アイコンをクリック。[Open Growl Preference]から[アプリケーション]を選びます。

こんな風に[Google+Growl]が表示されていればいまのところ手順はうまくいっています。このアイコンを選び、[設定]をクリックします。

[アプリケーションの表示スタイル]を[Prowl]にします。ついでなので、DropboxとEvernoteも同じように設定しておきましょうか。これで、iPhoneやiPadに先のクラウドコラボレーションの通知が来るようになります。

Dropboxはこんな感じ。

Evrenoteもまったく同じです。[アプリケーションの表示スタイル]を[Prowl]にするだけ。

はい、長い道のりも終わりに近づいています。ようやくiPhoneとiPadアプリの設定に行きますよ。

【道のり最終章:Prowlアプリの設定】

iPhoneかiPadにProwlアプリをインストールして起動します。最初にProwlのアカウントを設定します。これでパソコン上のGrowlからの通知を受けられるようになっています。

試しにDropboxにファイルをアップロードすると……

プッシュ通知でこんなポップアップが出ます。

Gmailでメールを受信すると……

差出人やメッセージの一部も表示されていますね。Evernoteでノートを作成した場合なども、同じように通知がきます。

オレはパソコンで仕事中にiPadをスタンドに置いておき、この通知をチラッと眺めるという使い方をよくやるのだけど、けっこう便利だなと思ってます。もちろん、パソコン上でもProwlの通知が出るんだけど、こちらはわりと無視しがち。iPadだと、なんか雰囲気が違って見たい気持ちになります。ぜひ、試してみてください。

さて、いよいよ本日のメインイベント。このためだけにここまでやって来たわけです。G-Whizz!のことなど忘れてしまいそうですが、やはり、こいつを連携させないと終われません。

Prowlアプリを起動して、左上の[Setteings]をタップ!

一番下の[Redirections]をタップします。

[Update Launchable List]をタップしたあと、[Add a New Redirection]をタップします。

上の空欄に[Google+Growl]と入れます。これは、パソコンで見られるGrowlの[アプリケーション]の一覧に表示される名前と同じにするというルールがあります。大文字と小文字を間違えずに、すべて半角英数文字で入れてください。

次に、下のリストをたどり[G-Whizz! (Gmail)]を探してこれをタップします。見つからない場合は1つ前の画面で[Update Launchable List]をタップし直してみてください。

右側にチェックが付けばOKです。

せっかくなので、Evernoteとも連携させちゃいましょう。左上の[Redirections]をタップして1つ前の画面に戻り、もう一度、[Add a New Redirection]をタップ。今度は空欄に[Evernote]と入れ、下の欄にある[Evernote]にチェックを付けます。

左上の[Redirections]をタップして1つ前の画面に戻るとこんな風になっています。

はい、これで準備は本当に完了です。自分宛に1通、メールを送ってみましょうか。Google Notiferがメールをチェックするタイミングで通知が送られます。タイミングによってはしばらくかかるかもしれません。待ちきれない場合は、常駐しているGoogle Notiferアイコンをクリックして[Chek Now]をクリックしちゃいます。

はい、まずは例のポップアップ通知が来ますね。[表示]をタップすると……

白紙のProwlが起動して「G-Whizz!を起動するかい?」と聞いてきます。このために長い道のりの設定をしたわけだからね、当然[Launch]をタップだよね!

はい、見事にG-Whizz!が起動しました。ただし、送られてきたメールがすぐに表示されるわけじゃない。前回の画面がそのまま出てくるだけだね。ただ起動するだけ。ね、費用対効果を考えると「?」な部分もあるでしょ。

Evernoteの設定も済ませているので、Evernoteで新しいノートを作成した場合なども「ポップアップ」→[表示]→[Launch]でEvernoteアプリを起動させられますよ。

ほかにも、パソコン側にプラグインを入れて、Prowlで起動するアプリと関連づけるといろんな使い方ができます。ツイッターの通知なんかもOKだね。

とにかく、難点はパソコンを起動しておかないとダメな部分。電気代が気になる人は絶対ノーだよね。オレは、G-Whizz!がProwlに対応してからは、けっこうやってます。とにかく、GrowlとProwlの組み合わせは使う人の工夫次第って感じ。必要ない人にはまったくいらないツールだけど、1つでもハマる設定を見つけたら手放せなくなります。

ふーっ。というところで今日はおしまい。ひさしぶりに2日がかりで書き上げたよ。本当に長い道のりでした。では、また!

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