今日はちょっとアプリの紹介から離れて、クリエイティブ仕事術的な話をしたいと思います。それというのも、『iPhone×iPad クリエイティブ仕事術』の読者の方々から、「NozbeとEvernoteの連携を設定中!」「この機会にEvernoteを整理します!」のようなうれしいメッセージを多くいただいているからです。
これからNozbeとEvernoteを連携させて活用しようという方々のために、拙著でお伝えした内容とは少し別の視点からの情報整理術をまとめてみようと思います。さらに、今回はGmailも加えて! キーワードは「Inbox」と「プロジェクト」です。一見、なんの意味も持たなそうな容れ物をどう扱うか。ここに焦点を当ててみたいと思います。
NozbeはToodledoやRemember the Milkと同様に、ToDo管理を行うクラウドサービスです。他のサービスとの大きな違いは、EvernoteやGoogleカレンダーとの連携機能があること。また、iPhoneとiPadにそれぞれ専用のアプリが用意されているのもうれしい点ですね。
詳しくは無料公開されている拙著『iPhone×iPad クリエイティブ仕事術』の電子版を読んでいただくのがいいと思います。Nozbe単体の設定から、EvernoteやGoogleカレンダーとの連携の方法まで、ひととおりは書いたつもりです。その後、Googleカレンダーとの連携機能が強化され、若干、設定方法が変わりましたが、このブログでフォローしています。
NozbeのGoogleカレンダー連携が完璧に!〜iCre Update01
また、Nozbeを使う際にGTD(Getting Things Done)という発想を知っていると、さらに深く、便利に使いこなせるようになります。こちらは百式などのブログで有名な、田口 元氏による監訳本『はじめてのGTD ストレスフリーの整理術』(デビッド・アレン)を読んでいただくのがおすすめですね。
さて、前置きはこのくらいにして、さっそくNozbe × Evernote × Gmailでオレがどんな風に情報整理をしているかを紹介したいと思います。ちなみに、Nozbeは数あるToDo管理ツールの1つであり、絶対にこれが必須というわけじゃない。ToodledoでもRemember the MilkでもOmniFocusでもなんでもいいんですね。
これらのToDo管理ツールとEvernote、さらにはGmailで情報を扱う際に、2つの点を共通化するといいんじゃないかとオレは思います。その2つとは、
- Inboxの解釈と扱い方
- タスクや情報の分類方法
だね。これによって、ToDo管理、ノートを中心とした文書の管理、メールの管理がピタッといい感じではまってくれる。NozbeとEvernoteを連携させる際にも、上の2つを意識するとしないとでは大違いだと思います。
【Inboxの解釈と扱い方】
じゃあ、まずは1番目の「Inbox」からいってみましょうか。これは先に紹介した『はじめてのGTD ストレスフリーの整理術』から学んだというか、ヒントを得たものだね。
オレはInboxを次のように位置づけている。
「Inboxとは仮の容れ物。あれこれ分類する前に、とにかくありとあらゆるものをInboxにぶち込んでしまう。ただし、まとまった時間ができたときに、必ず空にするための処理と整理を行う」
これだけだと漠然としている感じもするから、それぞれのツールで具体的になにを行うかを説明しますね。
●Nozbe(ToDo管理)の場合
1)30分から1時間くらいの時間をとって、頭の中にある「やらなきゃいけないと思ってること」や「やりたいと思ってること」を全部、Inboxに書き込む。
「クリエイティブ仕事術ワークショップの企画書作成」といった重要そうなものから、野球大会のための「ユニホームストッキング購入」なんて遊びに近いものまで、同列に並んでいるのがミソです。プライオリティーなど考えずに、頭にあるモヤモヤを全部、叩き込むわけですね。
2)5分以内にできるものはすぐに行動してアクションを削除。それ以外のアクションは「プロジェクト」に入れて、日付とコンテキスト(アクションを行う場所や状況)を付加する。
Inboxに並んだだけの項目に、プロジェクトやコンテキスト、日付が付くことで「アクション」に変わる。また、5分以内で終わることはこの時点で完了してるよね。
3)Inboxが空になる。
はい、これが処理、整理後のInboxの状態。オレは、まとめて時間をとってやる「収集」以外にも、日ごろ頭に浮かんだことは必ず、いったんInboxに入れることにしてる。その場で「ああ、これはこのプロジェクトだな」とわかっていても、2)でやった手順をInboxからやりたいわけです。儀式のようなものかな。
Nozbeはこんな流れです。じゃあ、Evernoteだとどうなるのか。ポイントは「Inboxの扱いを同じにする」だね。
●Evernoteの場合
Evernoteを使い始めてずいぶん経つので、もともとInboxというノートブックが用意されていたかどうか覚えていません。が、オレのEvernoteにはNozbeと同様に「Inbox」ノートブックがあります。もちろん、扱いもNozbeとまったく同じ。「仮の容れ物」だね。
たとえば、オレはiPhoneのカメラを使って文書をスキャンするDocScannerというアプリを愛用してる。これにはスキャンした文書をEvernoteにワンボタンで送る機能があるんだね。その際に、どのノートブックに入れるかを設定できるんだけど、もちろん、「Inbox」を指定してますよ。
[ノートブック]が「inbox」になってます。そのほか、手書きメモアプリなどからメール送信でEvenoteに送る際にも、件名に「@inbox」を付けて、Inboxノートブックに入るように指定します。
そうこうしているうちに、Inboxにはどんどんノートが貯まってくるよね。できればその日のうちに、遅くとも2、3日中にNozbeでやったのと同じ整理をやるわけです。実際にはパソコン版のソフトで行うんだけど、整理済みのノートをiPad版のアプリで見ると、こんな風に「タグ」が付いて特定の「ノートブック」に振り分けられてます。
あとで解説しますが、この振り分けとタグ付けのルールも実はNozbeとほぼ同様にしてるんだね。
もちろん、この行程が終わったら、inboxノートブックは空っぽになってますよ。
たとえば、いろんなアプリからEvernoteに文書を送る際に、「これはこのノートブックに入れよう」みたいに、狙いを定めてもいいんだけどね。それをやってると、どうもまどろっこしい感じがする。ウェブクリッピングしかり、ちょっとしたコピーペーストでのノート作成しかり。とにかくinboxに入れておいて、あとでゆっくり整理するってのがオレは好きですね。
●Gmailの場合
ここまで来たら、もうあまり説明する必要もなさそうだよね。Gmailの場合もまったく同じ。とにかくオレはフィルターを使うのがあまり好きじゃない。いまでこそ、1日に受信するメールは100通以下だけど、雑誌の仕事をしていたころは毎日、1000通以上のメールが届いていた。そのときも一切、フィルターは使わなかったからね。
これがオレのGmailの整理済みの状態だね。
そうです。基本的に空っぽ。Nozbeの手順でいうところの、2)を毎日やってます。受信トレイはInbox。ここは他のツールと同様に「仮の容れ物」。届いたメールはいくつかに分類されるよね。
- 読まずに削除
- 読んだあと、なにもせずにラベルに振り分け
- 読んだあと、返信をしてラベルに振り分け
1と2は自動的に終わるのだけど、3に関してはちょっと事情が違う。もちろん、その場で返信できるものはすぐに処理して振り分けます。でも、なにか調べ物をしないと応えられなかったり、別の人からの返信待ちだったりすることもある。その場合は、既読なんだけどInboxに残ったままの「未処理」状態になるんだね。
ちょっとサボるとすぐに何十通という未処理メールが貯まってしまいます。それでも、Inboxは空っぽにするのが基本だから、メールが残っている状態をなんとかなくそうと、日々、努力をする。うまくいけば、上のようにすっきりするって感じだね。
そんなオレの強い味方はやっぱりibisMail。iPhoneアプリでGmailとほぼ完璧に同期してくれる。ラベルの新規作成までできてしまうからすごいよね。暇さえあれば、こいつを立ち上げて、Inboxに貯まったメールをどんどん処理していく。
対応に時間がかかりそうなのはInboxに残したまま。削除と読んでラベルに振り分けだけでもやっておけば、自宅に帰ってからの処理はかなり少なくなっているからね。
はい、以上がZONO流の「Inboxの解釈と扱い方」ですね。うまく言語化できない部分もあるんだけど、要は「自分に関わる情報を平等なプロセスで処理する」ってことかな。処理と整理の時点で削除したり、完了させたり、振り分けたりする。たぶん、そうすることによって、大事と思われることだけ手を付けて、そうでないものをほおっておくことが少なくなるんじゃないかと。
人間の判断なんていい加減なもんだからね。その時点で後回しと思っていたものが、あとで大きな影響をもたらすこともある。オレなんてかなりの気分屋だから、そうでもしないとやりたいことばかりやってしまうんじゃないかと思いますね。
じゃ、2番目のポイントにいきましょう。
【タスクや情報の分類方法】
これは個人的にものすごくこだわっている部分ですね。これまで解説してきた「Inobxの解釈と扱い方」とセットの考え方。基本的なルールはこんな感じ。
「すべての分類をNozbe(ToDo管理)のプロジェクト分けに沿って行う」
つまりは、プロジェクトドリブンってことかな。そもそも、NozbeとEvernoteを連携させるためには、EvernoteのタグをNozbeのプロジェクト名と同じにする必要がある。オレは、このための作業をやっていて「なるほど!」と思ったわけです。
まず、自分が日々、行っている行動をプロジェクト単位で捉えてみる。プロジェクトというと「仕事」って感じがするけど、決して固いことばかりじゃない。たとえば、オレは「好きな時計を買いに行く」というアクションを「Beautiful Life」というプロジェクトに入れている。
ここでも、頭で考えるプライオリティーは一切、無視して人生全般をプロジェクトに分けてみるんだね。仕事も遊びも、デートもなにもかも。
すると、不思議なことにEvernoteで管理しようとしていた情報も、メールのラベルも、基本的にはNozbeのプロジェクトにあてはまってしまうんだよね。そう考えると、「EvernoteのタグをNozbeのプロジェクト名と同じする」という発想はとても的を射てるよね。
はい、まずはNozbeで管理しているオレのプロジェクトはこんな感じ。
このブログのための「ZONOSTYLE」、『iPhone×iPad クリエイティブ仕事術』のための「iCre」、ギター教室関連の「g-school」なんかが並んでます。神田さんとのビートルズコピーバンド構想の「Beatles」なんてのもあったりする……。
Evernoteを見ると……
こちらはアルファベット順だから並びはちょっと違うけど、「iCre」ノートブックに「Beatles」もあるね。画面では見えないけど、「ZONOSTYLE」もちゃんとありますよ。加えて、Evernoteにはプロジェクト名と同じタグを付けておく。もちろん、Nozbeとの連携のためですね。「idea」「資料」など、コンテキスト風のタグを付けることもあります。
続いて、Gmailのラベル。
ほとんど同じだね。「iCre」に「zonostyle」に「g-school」。ここに「Beatles」がないのは、この件について一度もメールのやりとりをしていないから。1通でもそれ関連のメールがくれば、即座に「Beatles」ラベルを作って振り分けますよ。
もちろん、例外もあります。Gmailの「Friend」というラベルは旧友からのメールを入れるラベル。これらは、基本的にNozbeのプロジェクトとは関係がない。なので、NozbeにもEvernoteにも「Friend」は作る必要がないわけです。
反対にNozbeにある「Beautiful Life」プロジェクトは、完全にオレの個人的な世界だからメールのやりとりもなければ、いまのことろEvernoteに入れておく文書もない。もし、先に書いた「時計を買いに行く」のカタログなんかをPDFで保存しておきたくなったら、Evernoteに「Beautiful Life」ノートブックを作ってその中に入れますね。
まとめましょうか。
- Inboxを仮の容れ物として扱い、できればその日のうちに処理して空にする
- タスクや情報を3つのツールで同じプロジェクト名を付けて管理する
こうすることによる最大のメリットは……
「一見、機能がまったく異なるように見える3つのツールを、実は同じ目的で使っていることに気づけること」
かな。「同じ目的」とはもちろん、「プロジェクトを少しでも前に進めること」だね。
でもって、そのプロセスにおける気分も揃ってしまうところが大きい。もし、これをやらずにNozbeとEvernoteとGmailを使っていたら、単純なオレの頭はきっとゴチャゴチャになってしまうと思いますね。挙げ句の果てに、どのツールも適当に使っちゃうんじゃないかと。
なによりも、ちょっと楽しい感じがするのが重要です。楽しければ続くからね。
『iPhone×iPad クリエイティブ仕事術』の中でも書いたけど、これはあくまでZONO流です。ヒントの欠片くらいになればすっごくうれしいという感じ。ぜひ、皆さんなりの楽しい「○○流」を編み出してください。それが一番です。
今日はこんなところで。では、また!













『できるポケット[公式ガイド]Nozbe クリエイティブ仕事術』
『iPhone×iPad クリエイティブ仕事術』 Twitterは #iCreで!

If you’d like a tool for managing your time and projects, you can use this web-application inspired by David Allen’s GTD:
Gtdagenda.com
You can use it to manage and prioritize your goals, projects and tasks, set next actions and contexts, use checklists, schedules and a calendar.
Comes with a mobile version too, and with an Android app.
大変参考になりました!iPhone x iPad、クリエイティブ仕事術はマイバイブルとなっています!
ありがとうございます。なにかありましたら、Twitterの#iCreにお問い合わせください!
デビットアレンのGTDを読んで長年の課題、「整理整頓」、「目標と目的の達成」などのテーマが実行に移せる事を確信しました。そして倉園さんの本にであって、さらに感動しました。Nozbeとの出会いはiPhoneを使いこなす運命的、革命的な出会いでした。
これからもブログ楽しみにしています。
Nice post. Most interesting for Evernote power use is the Evernote Essentials eBook. Have a look here: http://goo.gl/AUb8b (affiliate link)
heya good site i will definaely return and pay attention to again.
倉園さんのページにたどり着き、積年の悩みが解消したように思います。
ありがとうございました。本当に感謝、感謝です。
Todoやカレンダーなどの管理で悩んでおりましたが、ここを見て、ものすごく参考になりました。早速本も購入させていただきました。
ありがとうございました。
①プロジェクトドリブンで、gmailもevernoteも管理する。
特にGmailについては、悩んでいたことが、きれいに晴れました。
今までは送信者などでラベル付けを行い、管理することが多く、混乱していたんですね。
メールの管理で、ここまですっきりとしたのは久しぶりです。
カレンダーもプロジェクトドリブンにしたら、ものすごくすっきりし、簡易日程表に使えるようになりました。
②ルーチンワークとタスクを分ける。
ルーチンワークについてはクラウド環境を優先し、evernoteにて管理することにしました。あわせて、日誌・記録をかねられるので、一石二鳥です。
Evernoteなので、自由度が高く、 月末のルーチンワークや、金曜日のルーチンワークなどのテンプレートを作り、活用しています。 とてもいい感じです。
(iPhoneでもチェックボックスがうまく機能するようになりましたから)
ルーチンワーク(Evernote)とプロジェクト(Nozbe)の使い分けもクリアになりました。
今まではルーチンワークまでTODOに入れようとしていたので、うまく行かなかったんですね。
後5年早く、この考え方にたどりつけていたら(環境が無かったかな?)、今とは違った自分がいたことでしょうね。
Gmail & Gカレンダー, Nozbe, Evernote, Dropbox
PC, iPad, iPhone
ほぼ、理想的な、Mobile & クラウド環境ができつつある気がします。
KIESさん
ご丁寧にありがとうございます。
ちょうどいま、3冊目の書籍を執筆中で、わたしもKIESさんのメッセージから大きなヒントをいただきました。
これからもどうぞ、よろしくお願いします!
蔵園さん、丁寧にありがとうございます。
プロジェクトドリブンの先に、
目的オリエンテッドの考え方が見えてきて、新しい何かが
見えてきそうに思います。
「ルーブル美術館に行く」と言うプロジェクトは
何のためなのか、何の目的のためなのか。
モナリザを見るためでは、真の目的とはいえないですものね。
QCではありませんが、プロジェクトの真の目的を
何回か深掘りすると、生活の質の向上に繋がる行動が
増えるように思えて、わくわくしています。
これからもいろいろ参考にさせてください。