困ったときのスーパー意志決定ツール 〜 Make Dice

 

個人か企業かを問わず、その後の命運を分ける重要な「分岐点」ってのがある。多くは大きな問題が起こったり、ピンチが訪れたりしたときだよね。そんなとき、我々はなんらかの「意志決定」を迫られる。1人の場合ならいつまでも悩んでしまうだろうし、チームだったらグダグダと結論の出ない会議を続けることになりがちだよね。

そんな場面で役立ちそうなアプリを見つけました。怒らないで聞いてくださいね。「サイコロ」で決めるんです。半分はシャレだけど、半分は大マジです。ただし、単にサイコロの目に従うってことじゃない。そこにちょっとした感情のチェックを加えてみると、ちょっとバカにならない意志決定ツールに生まれ変わるんです。ま、なにはともあれ、ZONO流「サイコロ意志決定」のノウハウを見てみてください!


ゲームを目的としたサイコロアプリは星の数ほどあるけど、今日紹介するのはそれらと明らかに一線を画している。使ってみるとわかるんだけど、開発者は間違いなく、「人生」や「仕事」で活用することを念頭に置いて創ったんだと思うな。本当にシンプルなアプリだけど、そのシンプルさ故に、無限の可能性が見えてくるんだね。

人生、仕事、恋愛、夫婦で使う意志決定サイコロツール
Make Dice (115円:ユニバーサル)
Make

Make Diceはユニバーサル対応。iPadでもiPhoneでもどちらでも使えます。サイコロを振ったときの迫力はiPadのほうがすごいけどね。いつでもどこでも、いざというときに使えるようにしておくなら、やっぱりiPhone版も持っておきたいかな。無料のお試し版もあるけど、作成できるダイスの数に制限がかかってたりする。115円だからね。やっぱり有料版がおすすめです。

でもって、このアプリに関しては、単なるハウツーじゃなくて、人生や仕事のどんな場面で活躍するかを見たほうがいいね。もちろん、ここで紹介するのはオレ流の一例に過ぎません。アレンジの仕方は本当に無限だからね。イマジネーションを働かせながら読んでみてください。

まずはアプリを起動してみます。

このアプリの醍醐味は自分でオリジナルのダイスを作るところにある。下のツールバーから[+]をタップして新規作成画面を出します。

ここで、ダイスに名前を付けたり、それぞれの面にテキストを入れたりします。色も6色から選べます。とくにややこしい操作もなし。いたって簡単にオリジナルダイスを作れちゃいます。ただし、一度作成したダイスは再編集できません。一発勝負だね。

※「再編集できません」と書きましたが、開発者様(@MakeDice
)からツイッターで「できる!」とのご指摘を受けました。画面右下の[歯車]アイコンをタップして[ダイス・リスト]→[編集したいダイス]を選ぶと作成済みのダイスに手を入れられます。うん、これができれば便利です。というか、できないと思い込むほうがおかしいですよね。大変失礼しました!

じゃ、ここからは、状況に応じた意志決定ツールとしての応用例を解説します。

【永遠に実行されないアクションをかたづける】

オレの場合、ToDo管理サービスのNozbeに「Beautiful Life」というプロジェクトがある。タイトルとは裏腹に、この中には「歯医者に行く」だの、「領収書を整理する」だのといった、人生においてもっとも苦手なアクションばかりが入っているんだね。

もちろん、期日は入れていません。でもいつか、いや近い将来にやっておかなくちゃまずいものばかりなんです。半年くらい前に入れたものから、最近のものまでチェックしてみたところ、ほぼ100パーセントの項目が実行されずに残っていました。

そこで、Make Diceに意志決定をお願いすることにします。20近い項目の中から、早めにやっておかないとヤバそうなものを6つ選んでダイスの各面に記入します。

まずは[タイトル]に「Beautiful Life」とプロジェクト名を入れます。ダイスの色はなんとなく「黒」かなと思いました。あとは、ダイスの面をタップしてテキストを入れていくだけ。すべての面にアクションを入れ終わると、こんな感じになります。

うぉー、イヤのものばかりが並んでる。どれもやりたくない……。とにかく「歯医者」だけはなんとしても避けなければ。などの思いを巡らしながら、右上の[保存]をタップして、左上の[戻る]を押します。

最初の画面に戻ったら、すでに見えているダイスを長押してポップアップを出します。

リストに、いま作成した[Beautiful Life]が見えています。これを選ぶと、テーブルに[Beautiful Life]ダイスが登場します。ダイスの振り方は2通りあります。下のツールバーの一番左、[丸い矢印]をタップするか、iPadやiPhoneを上下左右に揺らすか。オレは、後者の揺らすやり方が好きです。

じゃ、運命のダイスを振ってみましょう。ガチンコでやります。かなりリアルな効果音とともに、ダイスがガンガン転がります。

結果は……。

この際のポイントは、「出た目には絶対に従い、今日中にそのアクションを実行する」と決めてダイスを振ることです。おそらく、ToDo管理ツールから1つ以上は「本当はやりたくないこと」が減ること、請け合いです。

【プロジェクトのピンチにおける意志決定】

次の状況はこんな感じです。

「ある商品を企画した。デザイン性にも優れ、新機能もふんだんに盛りこみ、コスト削減もめいっぱいやって、低価格かつ美しい高機能な商品ができあがるはずだった。ところが、いくつかのトラブルに見舞われ、リリース日に当初の構想どおりの商品を出すのは難しいことが判明した」

この時点でチームに残された選択肢が次のようなものだったとします。

  1. デザインをあきらめる
  2. 機能をあきらめる
  3. 低価格をあきらめる
  4. リリース日を延期する

メンバー間でなんども会議をやりましたが、結論は出ません。というか、出す勇気がないといったほうがいいかもしれません。そこで、Make Diceに手伝ってもらいます。

4つの選択肢をダイスの4面にそれぞれ入れます。残った2面はどうしましょうか? せっかくなので、こういうのを1つ入れておきます。

  • あきらめずにギリギリまで知恵を絞る

最後の6面目には遊び心を発揮して「Again」を入れておきますか。「Again」が出たら振り直しです。ドキドキですね。

できあがったダイスはこんな感じ。

色はなんとなくウッドな感じに。タイトルは「商品企画」となってますが、本当にやるなら「商品名+のピンチ」などがおすすめです。

メンバー全員が揃ったところで、ダイスを振ります……

なんと、「低価格をあきらめる」が出てしまいました。さて、ここからが重要です。

このダイスの決定を目にした瞬間に、心の中にどんな感情が芽生えるかをしっかりチェックしておきます。「え! それは絶対にイヤだ!」と思うか、「そうか、そうだよなぁ」と感じるか。

もし、前者ならダイスの目に従う必要はありません。もう一度、振り直してもいいし、「絶対にイヤだ!」と思った項目を削除して、ダイスを作り直すのもアリです。

ここで重要なのは「自分の感情を知ること」だと思います。先に挙げた4つの対策を、感情抜きに並列の選択肢として眺めていては、おそらく永遠に結論は出ません。実はあるんですよ、その中に。「オレはここだけは守り抜きたい!」ってのが。

ダイスを振ることで、まがいなりにも決定されるというシチュエーションが作られます。ある意味、絶対の権力を持つ意志決定者から「じゃあ、価格をあきらめろ」と命令された状況を疑似体験したともいえます。それを目の当たりにして芽生えた感情こそ、実は守るべきものじゃないか。

オレは、Make Diceがこんな風に活躍してくれると思っています。さらに、もし6分の1の確率ですが「あきらめずにギリギリまで知恵を絞る」が出たとしたら、チームにとってはこの上ない幸運だと思いますね。

【問題解決における意志決定】

次はこんなのはどうでしょう。

「新しいショッピングサイトを立ち上げた。目標は1か月の売り上げ500万円。サイトの制作からプロモーションまで、それなりに努力してやったものの、フタを開けてみたら売り上げはわずか15万円しかなかった」

はい、当初の目標を大きく下回ってしまった開店したばかりのECサイト。チームのメンバーが次にやることは1つしかありません。「問題解決」ですね。

「来月、目標の500万円を達成するために、いまどんな問題や障害があるか?」

を出しまくって、

「どうすればその問題を解決できるか」

についてアイデアを出し合います。

多くの場合、本質を突く問題が挙げられ、解決のためのアクションが出されると、その中味はタフなものばかりになります。正直、メンバーのだれもがやりたくないものが列挙されるわけです。

さらに、メンバーが少人数だった場合、すべてのアクションを同時に行うことは無理があります。おそらく、どれからやるか、だれがそれをやるかを会議で決めようとしても、なかなか結論は出ないでしょう。そこでMake Diceの登場です!

問題解決のためのアクションとして出されたものから、優先度が高いと思われるものを6つ選びます。このとき、そのアクションがどれほど大変かはできる限り考えないようにします。

  1. トップページの写真をすべて入れ替える
  2. Twitterを始めて、1か月以内にフォロワーを1000人以上集める
  3. 日替わりコンテンツを書く
  4. SEO対策の本を熟読し、それに沿ってサイトを改良する
  5. 顧客全員に手書きの絵手紙を送る
  6. 友人20人にユーザビリティーテストをお願いする

あとは、いつものようにMake Diceに上の6項目を書き込むだけ。問題解決というイヤな場面なので、あえてピンク色のダイスにしてみました。

できあがったら、メンバーがそれぞれ出た目を自分のアクションにすると決めてダイスを振ります。BGMにローリングストーンズの「ダイスをころがせ!」などをかけるのがおすすめです。

さて、どんな目が出るでしょうか? まずはAさんがダイスを振ります。

おお、「友人20人を集めてユーザービリティーテスト」が出ましたね。かなりキツイやつをもらっちゃいましたが、とにかくやるのがルール。文句やいい訳は一切言わずに、次の人にiPadを渡します。

こんな感じで、無理矢理にでも楽しく、そして開き直ってタフなアクションを受け入れる。だれかに「やれ!」と言われるよりも、Make Diceの意志で決めてもらうほうがオレはあきらめがつきますね。

もし、メンバーの中に真面目な人がいて、「ダイスで決めるなんてとんでもない」と言われたら、「いや、これは遊びだから。あとでちゃんと決めるとして、とりあえず振ってみない?」とかわすのがおすすめ。目が出てしまったら、なにかが変わるはずです。それでもだめなら、そのチームでMake Diceを使うのはやめておいたほうがいいですね。

すでにアクションが決まっていて、担当者を選びかねている場合もMake Diceが使えます。すでに、最初から[Office Members]というダイスが用意されています。これを真似て、6名の名前を書いたダイスを作ればOK。

マジな仕事から、お花見の席取りまで、Make Diceが活躍する場面はたくさんありそうです。

【夫婦や恋人同士、1人で行う意志決定】

最後の場面は人生です。Make Diceに用意された[カップルダイス]と[パーソナルダイス]を使います。

たとえば、夫婦や恋人同士で「今日の夕飯はどちらが作る?」なんて場面に出くわしたら……

[I COOK/ YOU COOK]ダイスで勝負します。繰り返しますが、ダイスの決定は絶対です。振ったからには絶対にその結果に従うこと。男らしさ、女らしさが問われる場面ですね。

カップルダイスには、ほかにも「どちらが掃除するか」「どちらが洗い物をするか」「どちらが謝るか」なんてのもあります。意外と人間関係を円滑にするパワーもコイツに秘められているかもですよ。

ダイエットに挑戦していながら、どうしても食べたい欲求に勝てない、オレのように買いたいものを買わずにはおれないなんて人は、[パーソナルダイス」がおすすめ。たとえば、禁酒中なら……

[DRINK/ DON’T DRINK]が役立つことでしょう。「食べる/食べない」「電話をする/しない」なんてのもある。オレはこれから衝動買いしたくなったらiPhoneを取り出して「買う/買わない」をやってみることにします。確率は2分の1だからね。「買う」が出たら罪悪感なしに変えてハッピー! じゃないか?

というのがMake Diceというアプリでできることです。カップルやパーソナルを自分の人生にあわせてカスタマイズしてみるもよし、チームの困ったときのツールとして神様のように奉るのもよし。本当に、ここぞというところで人智を超えた意志決定をしてくれるように思います。

とにかくオレは、人生なんでもかんでも自分で決めなきゃいけないってわけじゃないと思うな。たまにはこういうアプリに運命を委ねてみるくらいの余裕がほしいですね。というところで今日はおしまい。では、また!

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  1. Tweets that mention 困ったときのスーパー意志決定ツール 〜 Make Dice - ZONOSTYLE -- Topsy.com - 2010年9月24日

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