自分のTwitter史を保存できる新トレンドアプリ 〜 Tweet Library

 

先日このブログで、個性的なインターフェイスを持つiStreamerというアプリを紹介した。でも、その見せ方もさることながら、なんといってもツイートやRSSフィードを「過去に遡って閲覧できる」という発想がおもしろいと思う。ソーシャルメディアのもう1つの可能性を見せてくれたような気がするな。

タイムラインはまさに、いまこの瞬間の情報が流れるわけだけど、しばらく使い続けるうちに、自分史を刻んだデータベースができあがるってことでもあるよね。でもって、オレは今後、このアーカイブ的な発想を盛りこんだアプリが多く登場するんじゃないかと予想している。今日紹介するのも、そんな流れの1つじゃないかな。ツイートをさまざまな方法でフィルターして保存できるアプリ。ちょっと高価だけど、ぜひ、チェックしてみてください。

いま、オレがリリースを心待ちにしているクラウドサービス&iPhoneアプリに、「KIZNA」というのがある。すでに公開されているコンセプトサイトによれば、過去のツイートからほしい情報を検索したり、リプライやDMなどで交わした会話を自動的に保存したりできるらしい。

さらには、ツイートやユーザーにタグ付けをすることで、Evernoteのノートのように目当ての情報を探すのが簡単になるとのこと。先日のEvernoteのイベントでデモが行われていて、許可を得て画面を撮影させていただいた。クラウド版はこんな感じ。

もちろん、KIZNA for iPhoneというアプリもリリースされるというから、もう楽しみでたのしみで仕方がないわけです。

このKIZNAは、ツイートという情報の現在だけでなく「過去」にもフォーカスしているところがすごいんだね。すでに、我々にはGoogleという便利なツールがあるのだけど、単体で過去のツイートの検索や保存に特化したサービスってのがもっと出てきてもいいんじゃないか。

それほど、貴重な情報がソーシャルメディアに貯まってきたってことだよね。でもって、ツイッターなら2種類の情報が貯まっているってこと。1つは自分のツイート。もう1つが自分以外の人たちのツイートだよね。このどちらも、それぞれ異なる意味と価値を持っているとオレは思うな。

たとえば、iPhoneにMomento(350円)というアプリがある。かなり前からオレのお気に入りの1つだったんだけど、いうならばコイツは「マイツイートの記録」だね。画面はこんな感じ。

カレンダーに表示されているのは自分のツイート。日付をタップすると……

こんな風に日記帳のようにその日のマイツイートが記録されている。機能は基本的にこれだけで、とてもシンプルなアプリなんだけど、なんどiPhoneを復元しても必ずいれてしまう不思議な魅力があるんだね。このMomentoも間違いなく「過去」にフォーカスしている仲間だよね。

こんな流れの中で、今日紹介するアプリを眺めてみると、すでに穴なんかなさそうなツイッターアプリの世界に、まだまだ未開拓の分野が見えるんじゃないかと思うわけです。その意味で、コイツはちょっとしたフロンティアなのかもしれない。

ツイートにさまざまなフィルターをかけて保存
Tweet Library (1,200円:iPad版)
Tweet

うーん、せっかくのおすすめなんだけど、コイツはとにかく高いです。あまりに高いから紹介するのをやめようと思ったくらい。まぁでもね、iPhoneやiPadのアプリには、めちゃくちゃ実用性の高いものと、使えるかどうかはわからないけどキラリと光る可能性を秘めているものの2種類があると思う。

もちろん、Tweet Libraryは後者だろうね。でも、オレ的にはその可能性の部分に相当ひかれているわけです。まるで、使う側のオレたちに「さぁ、お前ならどう使うんだ?」と挑んでいるような感じ。うん、そんな魅力があるアプリだね。

じゃあ、さっそくKeynoteやPagesと同額のセレブアプリを立ち上げてみましょうか。

まずはツイッターアカウントの設定だね。サクッとやってしまいます。サイインインすると……

はい、これがTweet Libraryのメイン画面だね。一見、いわゆる普通のツイッターアプリといった感じ。タイムラインがあって、Mentionsがあって、DMがある。じゃあ、どのあたりがすごいのか。まずはその片鱗を見てみましょうか。

左ペインから[Mentions]を選び、タイムライン右上の[カレンダー]アイコンをタップします。

カレンダーの日付に数字が表示されています。これは、オレが受け取った返信や引用付きRTの数だね。カレンダーを右にフリックすると前の月が表示されるんだけど、遡ること約2週間分のMentionsがこのアプリで閲覧できるというわけ。

なるほど、これがTweet Libraryの最初の特徴だね。

  • ツイートを日付を指定して閲覧できる

さらに、左ペインには[Archive]という分類があって、ここに[Tweets][Favorite][Retweets]の3項目が並んでいる。これはすべて「自分の」という意味だね。じゃあ、[Tweets]すなわち、オレのツイートを選んでみましょうか。

出ましたね。こちらも同様に右上の[カレンダー]アイコンをタップで日付指定ができます。こちらはどこまで遡れるのかな? おお、すごいね。今年の5月までOKだ。Mentionsの2週間ってのはちょっと中途ハンパな感じがしたけど、半年前まで見られるならちょっとした驚きかな。

じゃあ、拙著『iPhone×iPad クリエイティブ仕事術』の発売日、8月23日にオレはどんなツイートを投稿したのか。ちょっと気になるから見てみようかな。カレンダーから8月23日をタップすると……

おお、あたりまえだけど、ちゃんと出てきましたね。この日は21通の投稿をしていたのか。でもって、発売初日のツイートにはちょっと気になるものがあるね。読者の方々から早々に質問をいただいていて、オレがそれに回答してたりする。これは、改訂版を出すときにはきっと役に立つ情報に違いない。

つまり、保存しておきたいなんて思うわけですね。そこで、左ペインの[Collections]から[New Collections]をタップします。

これは、気になったツイートを保存しておくフォルダーのようなもの。拙著関係のツイートを入れておくので、「クリエイティブ仕事術」という名前の新しいCollectionを作成しました。[Save]をタップしてホーム画面に戻ります。

再び、[Tweets](マイツイート)を選び、カレンダーから8月23日をタップします。ツイートが表示されたら、上部ツールバー右上の[フォルダー+下向き矢印]アイコンをタップすると……

はい、こんな風にツイートの背景が濃いグレーに変わり、左端に丸いチェックボックスが現れます。保存しておきたいツイートにチェックを付けて、上部ツールバー左の[Copy To…]をタップします。

どこに保存するかを指定するポップアップが表示されたら、先に作成した[クリエイティブ仕事術]を選びます。これで、チェックを付けたツイートの保存が完了。[Collections]から[クリエイティブ仕事術]をタップして、中味を確認してみますか。

おお、しっかり保存されてるね。うーん、これは便利かも。これまでなら、Evernoteなんかに送ったりしていたわけだからね。Evernoteに入れるのは別の意味でメリットが多いから、それはそれで悪くないんだけど、とりあえずアプリ内にこうして貯めておけるってのはうれしいかも。

これがTweet Libraryの2番目の特徴です。

  • 気になったツイートを任意のフォルダーに保存しておける

ちなみに、この保存機能はマイツイートだけじゃなく、このアプリで表示されるどのツイートでも使えます。通常のタイムラインでも……

ツールバーの[フォルダー+下向き矢印]アイコンをタップすれば、左にチェックボックスが現れます。あとは、保存したいツイートにチェックを付けて、ツールバーの[Copy To…]をタップすればOK。とにかく、気になったものはバンバンCollectionsに入れてしまえるというわけ。

次は、同じく左ペインにある[Filters]ってのを見てみましょうか。最初は[Pictures]とあるね。こいつをタップすると……

画像付きのツイートだけが表示されます。[Filter]とは文字通りフィルターのこと。ある条件を満たしたツイートだけを選り抜く機能ってことだね。基本的にはマイツイートからのフィルターだけど、オレ以外の方のツイートも表示されていて、Mentionsも拾っているのかな? ちょっと謎な部分もありますねぇ。

ということは、その下の[Check-ins]はあれのことか?

やっぱりそうでしたね。fourSquareとgowal.laからの投稿だけを抜いてくれてます。うん、これは完璧にオレのツイートだ。やっぱり、自分がらみってことなのかな。それにしても、オレがいかにfourSquareを使ってないかがバレバレだよね。上図ので全部だもの。

ちょっと興味があるので、[Filters]の項目の右に付いている[矢印]をタップしてみましょうか。

ああ、なるほど。この[Query]という欄にフィルターの条件を書くってことか。上図は先に見た[Pictures]のQueryなんけど、twitpic.comやyfrog.comなんかの画像投稿ソーシャルが並んでるね。しかも、検索条件の「or」が使われている。つまり、Queryにあるいずれかのサイトに投稿されたものを表示するってことか。

試しに、この中からtwitpic.comだけを抜いたフィルターを1つ作ってみました。

おお、見事にtwitpicに投稿したものだけが表示されましたね。これ、おもしろい! けど、今度はオレのツイートのみになりましたね。うーん、フィルターの基準がいまいちわからん。

アプリの解説によると、[from:ユーザー名]をQueryに入れると、その人からオレ宛に送られたツイートを抜いてくれるとあった。じゃあ、『iPhone×iPad クリエイティブ仕事術』の担当である藤井編集長のQueryを作ってみましょうか。左ペインから[New Filter]をタップだね。

[Name]には適当なフィルター名を付けて、[Query]欄に藤井編集長のツイッターアカウントを「from:」に続けて[from:fujii]と入れます。

できあがったフィルター左ペインからタップしてみると……

おお、藤井編集長のハンコアイコンがずらりと並んでますね。すべて、藤井編集長からオレ宛に投稿されたツイートです。これはわかりやすい。

Tweet Libraryの3つ目の特徴がこれです。

  • 条件を設定して表示するツイートにフィルターがかけられる

あとは、いわゆるキーワードを指定ってのもできる。[Query]に「Evernote」と入れて、「Evernote」というキーワードが入っているツイートを抜き出すフィルターを作ってみると……

おお? 今度はオレのツイートでもオレ宛のツイートでもないものが表示されてる。しかも、フォローしてないユーザーのもあるし……。全ツイートからのフィルターなら英語のものもありそうなはずなのに。過去に遡ると自分に関連するツイートだけになるんだけどね。

こんな感じです。自分のツイートとMentionsの中から「Evernote」のキーワードが入ったものだけが抽出されます。白背景がマイツイートで、ブルー背景がMentionsだね。あくまで推測だけど、直近のものは全ツイートからの検索で、1日前から自分関連になるってことかな。

つまり、このフィルターは、自分のツイートをキーワードや送信相手、投稿したソーシャルメディアなどでソートする機能と捉えるのがいいんじゃないでしょうか。「オレは過去にEvernoteというキーワードでどんなツイートを投稿しているんだろう?」と思ったときに探せてしまうってことだよね。

ちなみに、このTweet Library、いわゆる一般的な検索にも対応していますよ。こちらはまず、[Searches]にツイッターの公式サイトなんかで保存した検索がズラリと並んでいます。

たとえば、オレは拙著に関しての情報を交換する「#iCre」ってのを検索キーワードとして保存している。左ペインを見てみると、ちゃんとありますね。タップしてみましょうか。

いわゆるハッシュタグでソートしたタイムラインが表示されますね。じゃあ、ここでちょっとTweet Libraryならではの大技を使ってみます。

まず、このタイムラインを一番下までたどって、読み込めるまで過去のツイートをアプリに読み込みます。オレが試してみたところでは、8日前の10月4日まで遡れました。この状態で、右上のツールバーから[四角+矢印]アイコンをタップ。[Export]を選びます。

「123通のツイートが“#iCre.csv”というファイル名でiTunesに送られた」とポップアップに表示されてます。じゃあ、USBケーブルでMacにつないでiTunesを見てみましょうか。

なるほど、ちゃんとありましたね。じゃあ、このファイルをNumbersで開いてみます。

あまりに細かくてなにがなんだかわからない画面ショットですが、左から「ツイートID」「ユーザー名」「ツイート」「日付と時間」が並んでいます。おお、これはすごいね。こんな風にツイートを保存できるってのは使い道がありそう。

ということは、もしかして、自分のツイートもこんな感じでエクスポートできるのかも。

左ペインから[Tweets]を選び、上部ツールバーから[四角+矢印]アイコンをタップ。[Export]でマイツイートをiTunesに送ってみると……

おお、すげぇ! マイツイートの場合は2009年の10月1日から今日までの分が保存されてます。今回はタイムライン上にすべてのツイートを表示させてわけではないのに、自動的に1年前までがエクスポートされました。

うん、これがTweet Libraryの4つ目の特徴。でもって、オレ的にはこれが一番すごいと思いましたね。

  • 任意のツイートをCSV形式でエクスポートできる

こちらも、ツイートの保存と同様に、右ペインに表示されたツイートはすべてエクスポートできますよ。

そういえば、先のエクスポートメニューには[Send via Mail]ってのがあったよね。これを使えば、CSVじゃなくてEvernoteに保存できるってことだよね。[Send via Mail]をタップしてみましょうか。

こんな感じでメールにツイートの一覧がコピーされます。宛先にEvernoteの保存用アドレスを入れて送信すればOK。

Evernoteではこんな風になってます。

なるほど、ここまで使ってみてようやく、このアプリのイケてる活用法がわかった。これは合わせ技を使うといいんだね。

まず、特徴その2で出てきた「気になったツイートを任意のフォルダーに保存しておける」を使って、情報を貯めておきます。あるキーワードの入ったものでもいいし、自分の1日分のツイートでもOK。

次に、それらの情報が入ったCollections(フォルダー)を開き、エクスポートメニューから[Send via Mail]でEvernoteに保存します。この際に、フォルダーの中味がすべてEvrenoteに送られるってのがポイントだよね。

つまりは、なんらかの関連性を持った情報をひとまとめにしておけばいいってこと。そいつをあるとき、一気にEvernoteに保存できるというわけ。これはちょっとヤバイと思うな。

自分の1日分のツイートをその日の終わりに、Evernoteの[Diary]なんて名前のノートブックに送れば、それだけでツイート日記ができてしまうよね。

あとは、先に書いたように拙著に関する質問をひとまとめにしておいて、Evernoteに保存。改訂版が出る際にはそのノートブックを参照してさらにわかりやすく記事を修正するなんてのも悪くない。

ほんとに、いろんな活用法が頭に浮かんでくるね。いいかも!

もちろん、現時点のTweet Libraryには改善してほしい点がたくさんあります。たとえば、マイツイートをカレンダーを使って日付で指定しても、エクスポートの際には1年分まるごと吐き出しちゃうとかね。フィルターの結果もいまいちはっきりしないし、ときどき「502エラー」が出たりもする。

あとは、メインのタイムラインもカレンダーで1年分くらい遡れたら最高なんだけどね。それはあまりにデータが膨大過ぎるかな? そのあたりの進化というか改善に期待しながら、しばらく使ってみようと思います。

あ、そういえば、いわゆるツイッタークライアントとしての機能について触れてませんでしたね。いちおう、ツイートをタップするとこんなメニューが出てきます。

返信、公式RTはありますが、引用付きRTには未対応。ちなみに、このメニューからもCollectionsに保存できますね。あとは、新規ツイートの作成画面もテキスト入力以外の補完機能はありません。まぁ、コイツに限っては通常の利用は考えないほうがいいと思います。あくまで、先に挙げた4つの特徴に限定して使うに限る。

ツイッターアプリの次のトレンドは、ズバリ「データベース化」だとオレは思うな。それも、単に検索できるとかじゃなくて、KIZNAのように人間関係の保存みたいなコンテキストが重要。

その意味でTweet Libraryは「オレ中心」を貫いてくれるといいように思います。オレに関するいろんな情報が見つかるアプリ。自分というのは最強のコンテンツだからね。というとこで今日はおしまい。では、また!

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