「感じるライフログ」を創る 〜 行動を記録する aTimeLogger

 

コンテンツにはそれこそ数え切れないほど多くのジャンルがある。音楽、映画、ゲーム、スポーツにファッション。でもってそれぞれにまた細かなジャンル分けがあるよね。じゃあ、それらの中でどんな人でも興味があるジャンルはなにか? オレは「自分」じゃないかと思うんだね。

占い、前世鑑定、オーラの色を判別なんてのが流行るのも、多くの人が「自分についてもっと知りたい」という欲求を持っているからじゃないか。日々の行動や思考を記録する「ライフログ」も、突き詰めれば「自分」というコンテンツを創造する行為かもしれないよね。今日は、前後編に分けて、そのあたりを満たしてくれるアプリにスポットを当ててみます!

最初にお断りしておかなきゃならないことがある。オレは、基本的に「過去を保存する」こと自体にあまり興味がないんですね。旅行に行っても、ビデオはもちろんのこと写真の1枚も撮らないし、過去のライブやワークショップの映像や録音もほとんど残ってない。

過去を保存しておかない理由は簡単で、「その場で感じたこと」がすべてだと思っているからだね。ステージの上で演奏をしながらなにを感じたか。ワークショップでお客さんたちと対話しながらどんなフィーリングを持ったか。反省や修正をするとしたら、その感覚を元にやるのがベストだと信じている。

だから、あとでビデオや録音を観たり聴いたりしながらなにかを考えるってことを、ほとんどやってこなかったわけです。もし、忘れ去っているものがあれば、それはあまり重要なことじゃないと割り切っている。

今日、これから紹介する「自分記録アプリ」に関しても、同じような感覚で使えたらいいと思っているんだね。過去の自分の行動を振り返って「ああ、この日はもっとがんばればよかった」みたいに反省をするんじゃなくて、なにかを感じるだけにする。

1日の行動を「絵を鑑賞するように」眺めてみる。もしかしたら、ある行動をしたときに感じたことがフラッシュバックするかもしれない。そんな感覚で使えたらいいと思うな。ブルース・リーじゃないけど、まさに「Don’t Think, Feel!」の世界だね。

というわけで、多くの「自分記録アプリ」から、今回は2つのアプリを選んでみた。これらを組み合わせて使うことで、けっこういい「感じるライフログ」が創れるような気がするんだね。

まずは、行動を記録するためのアプリ。このジャンルなら無料のこいつがイチオシです。

登録も修正も簡単な「継続できる」自分記録アプリ
aTimeLogger (無料:iphone版)
aTimeLogger - Sergei Zaplitny

このジャンルもカレンダーやToDoアプリに似ていて、2つの要素が重要になるよね。1つはもちろん、ルック&フィール。毎日使うアプリはデザインがよくなきゃダメ。でもって、2番目は使い勝手。とくに、日々の行動を逐一記録するとなると、面倒なインターフェイスは絶対にありえない。簡単に登録できなきゃ、三日坊主で終わるに決まってます。

その意味で、このaTimeLoggerはどちらの要素も見事にクリアしている優れものだね。しかも、無料ですよ! デザインも機能も600円くらい払っても買いたくなるいいアプリなんだけどね。不思議なことに無料なんです。

じゃ、さっそくアプリを起動してみましょうか。実はこのaTimeLogger、見かけによらず高機能で設定項目も盛りだくさんなんだね。それこそ、使い方も人によって千差万別になりそう。そこで、今回は、オレが実際に活用している手順を再現してみたいと思います。

はい、これが最初の画面。あらかじめ、14通りの行動が用意されています。いま、自分がなにをしているか、あるいは次の瞬間からなにをしようとしているかを考えて、その行動が登録されているかをチェックします。

もし、いまが「移動中」だったら。おお、一覧にあるね。上から3列目の一番左にある[移動]をタップします。確認のポップアップが出て「移動を開始しますか?」と聞かれたら、[開始]ボタンをタップ!

[記録中]に[移動]が登録され、時間のカウントが始まります。基本的にやることはこれだけ。このシンプルさが継続につながるわけだね。

もちろん、アプリを終了させたり、iPhoneをスリープさせたりしてもOK。カウントはバックグラウンドでずっと継続していますよ。

じゃ、移動中ということで、次の行動もチェックしておきましょうか。移動した先で次になにをするか? もし、次が「会議」だとしたら。うん、今度は上図のリストにはないよね。

そういう場合は、下部ツールバーの[カテゴリ]をタップして、右上の[+]をタップします。

カテゴリーの新規追加画面が出てきたね。名前に「会議」と入れ、下のアイコン一覧から使いたいものを選びます。100個以上のアイコンがあるんだけど、いまひとつぴったりのものが見つからないことがある。たとえば、いままさに作ろうしている「会議」ね。

オレが選んだのもイマイチでしょ? 意見が交差しているようなイメージなんだけどね……。ま、自分でわかればいいんで、あまり深追いせずに適当に選んでおきましょう。右上の[保存]をタップして[カテゴリ]一覧に戻ります。

そうそう、ここで使わなそうなカテゴリーを消しておくってのも重要かな。たとえば、オレの場合[インターネット]ってのはないなと思う。メールなのかウェブを見てるのか、ソーシャル系のやりとりをしているのかぐらいは分けておきたいものね。

あと、[仕事]っての大枠過ぎるよね。[勉強]と[娯楽]もいりませんね。項目を左にフリックして不要なものをすべて削除します。使えそうな行動だけを残して、リストをシンプルにしておくのがポイントだね。

うん、こんな感じ。さて、移動が終わったら[停止]ボタンを押します。でもって、会議が始まるときに、先に作成した[会議]をタップ。これで、[記録中]が移動のカウントから会議のカウントに変わります。

でもって、会議ときたら、議題や出席者なんかをメモっておくのもわるくない。[停止]ボタンの左横をタップすると……

こんな風にコメントを書き込めます。読書なら本の名前、映画ならタイトルなんかを入れておくのもいいよね。

あとは、次の行動をするたびに、この手順を繰り返せばOK。あらかじめ予想される行動をまとめて作っておくよりは、行動が始まる際にそのつど新しく作成するのがおすすめだね。そのたびに、「おお、自分にはこの行動が必要だ」と気づけるのがおもしろい。

まだ使い始めて3日しかたっていないのだけど、現時点でオレの行動リストはこんな感じになってます。

もちろん、今日以降、この3日間にはやらなかった新しい行動が加えられていくことになるでしょう。それが増えていくのも、オレにとって1つの楽しみになってます。

さて、aTimeLoggerを使い始めてみると、すぐにいくつかの失敗をやらかします。たとえば……

  • 次の行動の登録を忘れて、4時間も延々と風呂に入っていることになっている。
  • [休憩]を登録して休んでいたら、ついついおもしろいテレビを見始めて途中で[テレビ]に変わってしまう。
  • [食事]のつもりだったのに、同席した人と仕事の打ち合わせになり、[会食]に変更したい!

せっかく記録するんだったら、やっぱり正確にやりたいよね。意外とオレはこういうのに神経質なんです。

そんなときに、簡単に時間や内容を修正できるのが、このアプリの素晴らしいところ。オレはこのリカバリー機能に惚れましたね。

まず、記録中の時間を変更したい場合。なにかを始めてから、「あ、しまった。登録忘れた!」なんてときだね。先にコメントを入れたのと同様に[停止]ボタンの左側をタップします。項目の[開始:]をタップすると……

上図のように時間の修正ができてしまいます。うん、これで気持ち悪さがなくなったね。

さらに、この行動の前に行っていた項目の終わりの時間も調整しないとつじつまが合わなくなるよね。今度は、下部ツールバーから[ログ]をタップします。

これまでに登録した行動が一覧表示されたら、修正したい項目をタップします。1日になんども移動を繰り返した場合など、同じ行動が複数、登録されているときは……

時間帯を見て、修正したい項目をタップします。

[開始][完了]で時間を修正し、もし[移動]というカテゴリー(行動)も変更したければ、下のアイコンから好きなものをタップします。コメントもここで追加できるね。行動を開始する際に時間がなければ、あとでゆっくりコメントを書き込めばいいってこと。

これで、風呂に4時間入ってたなんてものや、食事を会食にしたいなどの修正がすべてできちゃいます。うん、この手の機能は必須ですね。

はい、こうして24時間分の行動をaTimeLoggerに記録し終わったとします。下部ツールバーから[ログ]を選んで、左上の[リスト]アイコンをタップして[円グラフ]アイコンに変えると……

うーん、なんともきれいな円グラフになってますねぇ。[非ログ時間の表示]を[オン]にすると、このアプリに記録していない時間帯も含めて、24時間中にその行動が占める割合がわかります。

さて、上のグラフ、きれいっちゃキレイなんだけど、直感的にどんな種類の行動が多いのかがいまいちわかりにくいよね。そこで、各行動の色づけを変更してみます。

下部ツールバーの[その他]から[環境設定]→[その他]→[テーマ]とタップして……

初期設定の[木目調]から[黒]にテーマを変更します。なぜか、テーマを黒にしないと行動ごとの色分けが反映されないんですね。オレ的には木目調が使いたいんだけどね。しかたないので、とにかく黒。

最初の画面に戻って下部ツールバーから[カテゴリ]をタップ。一覧から1つずつ項目をタップしていきます。

ここに色を変更するためのスライドバーがあるんだね。テーマが[木目調]だとこのバーは表示されません。[灰色]でもバーは表示されるんだけど、なぜかグラフに反映されない。なんとも不可思議な現象です。

でもって、ここでの色分けにはちょっとした工夫が必要かな。オレの場合、こんなルールを設けました。

  • クリエイティブな仕事=赤っぽい暖色
  • 読書や映画などのクリエイティブな鑑賞=オレンジぽい暖色
  • 睡眠や休憩=水色ぽい寒色
  • テレビ、ゲーム、買い物=青色ぽい寒色
  • その他=緑系

じゃ、この色指定で先のグラフがどう変わったか、見てみましょうか。

オレの場合は暖色か寒色かで見分けられるようにしてみました。オレンジと赤がクリエイティブ系。水色や青が寝たり休んだり、遊んだりだね。ぱっと見て、この日は約半分が暖色ってのがすぐにわかる。

一方、このアプリを使い始めた日曜日はというと……

もう、公開するのも恥ずかしいくらいの寒色系! 「寝て、テレビ見て、ゲームやって買い物しました〜」って小学生の夏休みみたいな1日を過ごしちゃったわけです。ま、休日だからね、こんなもんでしょ……。

さて、ここで冒頭に書いた「感じるライフログ」を振り返ってみたいと思います。すごくまじめにこのグラフに向き合うとしたら、「自分の行動を顧みて、無駄な時間はないか、工夫の余地はないか検討し、より効率的な時間配分を考えるべき」となるのかな。

でも、オレはそういうことをやろうとは思いません。上の2つのグラフをそれぞれ見比べて、「ふーん」程度になにかを感じるだけ。反省もしないし、後悔もしないし、改善点も探しません。

ただ1つ、「このグラフをどんな色合いにしたいか」だけをイメージしますね。自分の行動によって日曜日の1日のような涼しい絵にもなれば、その翌日のような暖かい絵にもなる。日々の行動をリアルタイムにaTimeLoggerに刻みながら、自分の1日を絵のように想像してみる。

その日の間であれば、どんな色にも変えられるわけだからね。終わってしまった1日の絵は見て感じるだけ。おそらく、そのときの感覚は翌日の行動になんらかの影響をもたらすと信じてね。あえて結果を言語化しないで使ってみるわけです。

ちなみに、上の円グラフ以外にも、1つの行動に絞って時間の推移をグラフィカルにチェックできます。下部ツールバーの[カテゴリー]をタップして……

右側のグラフアイコンをタップします。ちなみに、一度も行動を記録していない項目にはグラフアイコンは付きません。

上図はオレがTwitterやFacebookなどのソーシャルに費やした時間。3日程度の記録だからこんな感じだけど、1か月後にはけっこうおもしろいグラフになってるんじゃないかな。

はい、ここまでくると、やっぱりログをEvernoteなんかに残しておきたいって思うよね。いまのところaTimeLoggerはクラウド連携には対応していません。例によってメール送信でやりましょうか。

下部ツールバーから[その他]→[レポートの作成]とタップします。

[開始]と[完了]の時間を設定します。1日分のレポートを作るなら、上のように0時から0時します。でもって、Evernoteに読み込むなら[形式]は[HTML]がいいかな。[種類]は[全て]を選びます。

右上の[作成]をタップすると……

メール送信画面が出てきます。[宛先]にEvernote保存用のアドレスを入れて送信すればOKだね。

Evernoteにはこんな感じのレポートが送られてきます。

いやー、自分の行動をここまで緻密にレポートされるのってなんか変な感じがするなぁ。iTunesの映画レンタルが始まったからって、『サタデーナイト・フィーバー』なんか観てるなよオレって、突っ込みを入れたくなったりもする。

あとはこうして見ると、コメント欄に書き込む内容もけっこう重要だってことがわかるよね。うまいこと書いておくと、ちょっとした日記風にもなりそう。

レポートの形式を[CSV]にすれば、Numbersやエクセルに読み込んでグラフ化なんてこともできます。

うーん、でもこういうのはやっぱりオレに合ってない。勤怠表を見てるようで苦手です……。今回だけはアプリの円グラフ見るだけでいいかな。

そうそう、もし、なんらかのトラブルがあってiPhoneを復元しなきゃならないなんてことになったら、aTimeLoggerのデータも全部、なくなってしまいます。何か月も記録したものが消えるなんてちょっと勘弁してほしいですよね。

そんな事態に備えるために、[その他]→[バックアップ/復元]で定期的にバックアップを取っておくのがおすすめ。ファイルはiTunesの[ファイル共有]に送られます。本当は、Dropboxに入れられたらいいのだけどね。このアプリ、けっこう人気でそうだから、アップデートに期待しましょう。

オレも使い始めて3日目と、まだまだ入門中だけど、すでになにか始めるときにはこいつに記録しないではいられない体になってきてる。たぶん、このアプリが習慣にしやすいインターフェイスを持っているからじゃないかな。近いうちにホーム画面に置かれること間違いなしです。

はい、「感じるライフログ」シリーズ前編、行動をグラフィカルに記録するaTimeLoggerはこんな感じです。これだけでも、十分に自分の新たな一面を知るきっかけになると思うな。

でもでも、オレの1日を記録するとしたら、まだなにかが欠けている気がする。行動だけじゃ計れないなにか、そう「気持ち」や「感情」が抜けてるんだね。そこで、オレはもう1つ別のアプリを組み合わせて使ってみることにした。ぜひ、このあとにアップする「感情を記録するアプリ」もチェックしてみてください。

ここで[ブログ執筆]の行動を停止してと……。では、また!

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5 Responses to “「感じるライフログ」を創る 〜 行動を記録する aTimeLogger”

  1. Sergei Zaplitny 2010年11月17日 at 7:57 AM #

    Hi, I’m developer of aTimeLogger. I don’t speak japanese (I translated article with Google Translate) but it seems a good article about my app. Don’t you mind if I insert link to the site in application description.
    P.S. Most of localizations are made by application users

    • zonostyle 2010年11月17日 at 4:32 PM #

      Dear Sergei,

      Thank you for your comment.

      > Don’t you mind if I insert link to the site in application description.

      Of course, I don’t mind. When the link has been inserted, would you remind me?

      This post about aTimeLogger is that it’s not a app for thinking , but for feeling.
      I think your app is the best in the category of Life Log.
      It is easy to use, and has so beautiful interface.

      bye.

      zono

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