このところ、手書きのメモをデジタル化するための製品が数多く登場しています。そもそも、なぜアナログデータをデジタル化するのか? オレにとっては、ズバリiPhoneやiPadで活用するためです。
気になるものをかたっぱしから使ってみた結果、「これは実践で役立つ!」と感じたものが3つありました。今日は、それぞれについてどんなニーズに応えてくれるかを見ていきたいと思います。

この手の「アナログ to デジタル製品」には目がないオレとしては、新しいものが出るたびに、まずは入手してみることにしています。当然ですが、なかには期待に反して「勘弁してよー」といいたくなるようなものもありました。
今日紹介する3つの製品は、実際に使い込んでみて「実践でもイケる!」と合格点を付けたものばかりです。記事のタイトルには三番勝負なんて付いてますが、オレの中ではすでに勝ち組のラインアップなんですね。
あとは優劣や甲乙じゃなくて、「自分のスタイルに合ったものを選ぶ」のが重要だと思います。同じ手書きメモでも、どんな手帳を使うか、デジタル化する際にパソコンをはさむか、保存形式はなにがいいかなど、さまざまなニーズがあるはずです。
今日紹介する3つの製品はまさに三者三様。それぞれの個性を見極めるために、同じ手書きメモをPDFや画像ファイルに書き出し、Evernoteに保存するまでのプロセスやその出力結果、デジタル化に要する時間を比較してみました。
自分に合っているものはどれか? ぜひ、ピッタリのものを見つけてみてください。
じゃあ、いってみましょうか。まずは、この製品から!
低価格&パソコン不要が最大のウリ
SHOT NOTE(黒、Sサイズ)
(キングジム:532円)
発売前から話題騒然で、つい最近までめちゃくちゃ品薄だったショットノート。ようやく、アマゾンなんかでもすぐに入手できるようになりましたね。
この製品の最大の特徴は、ズバリ低価格なこと。いわゆる手帳サイズのSが532円ですからね。スキャンに使うアプリも無料とくれば、最低限この値段ですんでしまいます。
一応、これだけはそろえておいたほうが気持ちいいんじゃないかと思うのがこちらの専用ケースです。
キングジム ショットノ-ト専用カバ- S 緑 9100C(キングジム:1,216円)

色はこのEvernoteグリーンのほかに黒もあります。右横に付いたゴム製の輪っかにペンを挿してみると……

うーん、なかなかいい感じのルックスになりますね。
しめて1,748円。他の2製品と比べたら約10分の1ですよ。とにかく安価にすませたいという人なら、もう間違いなくショットノートがおすすめですね。
使い方もいたって簡単。メモをスキャンするための無料アプリ「SHOT NOTE」をiPhoneにインストールします。
あとは、いわゆるスキャンアプリと同様にメモを撮影するだけ。

その際に、メモ帳の四隅に付けられたマークがファインダーの四角に収まるように調整します。すると……

こんな風に撮影時のズレなどを自動修正して、画面サイズピッタリになるように補正してくれるんですね。
通常のスキャンアプリはこれを手動でやることを考えると、ものすごい時間と労力の節約になっていると思います。
Evernoteへの保存もボタン一発。

これで、JPEG形式のデジタルメモがEvernoteに送られます。出力の結果はこんな感じです。

字がヘタに見えるのはショットノートのせいじゃありませんよ。さすがにそこまでの補正機能はありません。文字もバッチリ読めます。このクオリティーならまったく問題ありません。
おもしろいのは、最上部にある「No.」と「DATE」の部分ですね。ここにはあらかじめ、アプリのOCR機能が読み取りやすいようにガイドが印刷されています。これに沿って数字を書くと、日付などで検索できるようになるわけです。
ちなみに、オレが愛用しているDocScannerでスキャンしたものと比べてみましょうか。解像度をショットノートと同じにして読み込んだものがこちら。

DocScannerも最近のアップデートでエッジの自動認識ができるようになりましたね。クオリティーの差はそれほどないように思いますが、四隅を認識して補正するショットノートのほうが若干「ビシッ」ときている感じがします。
ここでショットノートの2番目の特徴に気付きました。実はこの製品、スキャンからEvernoteに保存までの間に、パソコンをまったく必要としないんですね。
たとえば、出張先などでiPhoneからメモ帳をスキャンして、すぐにiPadを立ち上げてEvernoteで確認なんてことができてしまうわけです。これはかなり大きなメリットだと思いますね。
最後に、気になるEvernoteに保存までにかかった時間はというと……

32秒43でした。ちなみにこれ、「Best Timer」というオシャレなタイマーアプリでオレのお気に入りです。オシャレという以外に書くこともないので、ついでに登場させちゃいました。
はい、この32秒43が相対的に速いか遅いかは、あとの2製品と比べてみればわかります。じゃ、次にいきますね。
モレスキン派ならこれで決まり
airpen Pocket Evernoteカラー
(ぺんてる:13,768円)
続いては、メモ帳じゃなくペンのほうに仕掛けがあるエアペンの登場です。この手の製品は類似のものがいくつかありますが、はっきりいってこのぺんてる製がズバ抜けていますね。
使用するのはこの2点。

専用のペンと書いた内容を認識して保存するレシーバーです。ステンレス製のペンケースが付いてくるんですが、これまたかなり気に入っています。
今回、メモ帳として使ったのはロディアの「dot pad No.12」。

左側の黒い表紙のものです。ページに罫線ではなくドットがちりばめられていて、スキャン向きかなと思います。
エアペンを使う際は、ロディアの表紙をめくったら逆さまにしてレシーバーをはさみます。

こんな感じですね。エアペンはA4やB5サイズ、最低でもはがきの大きさを想定して作られています。そのため、レシーバーから1センチほどの空間はデッドゾーン、すなわち「書いても認識されない領域」になります。
この点がエアペンを使う際の注意点ですね。ロディアのドットでいうと2マス分くらい空けて書き始めるのがポイントです。なんどか試し書きしてみるとデッドゾーンを見つけられます。
1ページ書き終えるたびにパワーボタンを押すと、レシーバーが改ページされたことを認識してページ番号が1つずつ増えていきます。
パソコンにデータを転送する際は、まずレシーバー本体のBluetoothボタンを押します。

次に、パソコン用のairpenアプリを起動して……

左上にある[転送]ボタンをクリック。これで転送が始まります。ケーブル不要なのがかなりいいと思いますね。オレはMac Book Airとの組み合わせが気に入っています。
転送されたデータはJPEG、GIF、PNGの形式の画像として保存されます。Evernoteへの保存もいたって簡単。

右上の[象]アイコンをクリックするだけですね。
ちなみに、ロディアのメモ帳でページいっぱいに書いた場合、エアペン上では4分の1程度の面積になります。せっかくなので、メモサイズを設定できるといいと思うのですが……。
というわけで、今回はEvernoteに保存された画像をトリミングしています。出力結果はこちら!

どうですか、この文字のキレイさ。ギザギザ感もなく、まさに書いたとおりに認識してくれています。
エアペンの場合、ペンの軌道だけを読み取るため、台紙が純白になるという点がスキャン系と大きく異なります。このあたりは好みの分かれそうな部分ですが、オレはこの純白さがけっこう気に入っていますね。
でもって、使ってみてわかったエアペン最大の特徴がこれです。まずはこの写真を見てください。

じゃーん、なんとコイツ、モレスキンなんかの「切り取らないメモ帳」でも使えてしまうんですね。とにかくレシーバさえ挟めればOK。ちょっとヤバくないですか?
先にも書いたように、デッドゾーン分を空けないとならないのがやや不満ですが、むちゃくちゃ使いづらいというほどでもありません。
さらに、エアペンの場合、レシーバー内にA4サイズのメモを約100枚保存できてしまいます。つまり、その都度パソコンに読み込まなくても、それなりに貯まってからまとめてアップロードなんてこともできるわけです。
このあたりも、ツール選びの基準になりそうな気がします。あとは価格ですね。13,768円(アマゾン価格)をどう見るか。決して安い買い物ではありません。この半額くらいだったらもう少し気楽に変えそうな気もするのですが……。
さて、エアペンのEvernote保存までの時間はどうでしょう。

はい、先のショットノートよりも2秒ほどかかって35秒14とでました。オレとしては、パソコンのソフトを立ち上げてBluetoothで転送とくれば、もう少しかかりそうな感じがしていたのですが。意外と速いですね。
やっぱりワイヤレスかつ、ボタン一発というシンプルな操作性が時間の短縮につながっているんじゃないかと思います。
じゃ、3つ目の製品に行きましょうか。こちらは説明不要の大定番です。
業界最速&スキャンの美しさはダントツ!
ScanSnap S1500(富士通:37,300円)
ロディア系の切り取れるメモ帳をScanSnapでスキャン。すでに多くのユーザーによって実践されている活用法です。こちらは、細かい使い方の説明はいいですよね。
その代わりといってはなんですが、実は今年発表された「BCN AWARD 2011年スキャナ部門」で、このZONOSTYLEが栄えある最優秀賞に選ばれ、賞品としてあの漆塗りモデルをいただきました。
今回は、贅沢にもこちらを使って実験してみたいと思います。というか、こういう機会でもないかぎり、単品で紹介するのもなんだかこれ見よがしですからねw
まずは、配送用の段ボールを空けると……

ほんとヤバイです。口元がゆるみっぱなしになっちゃいます。どうですか、この桐の箱。毛筆の箱書きもたまりません。
紐をほどいて、慎重にふたを開けると……、

ScanSnapはまだまだ姿を表しませんよ。次は和風の布をゆっくりとほどいてみます。

うぉー、この光沢、この高級感! なんの記事を書いていたかを忘れてしまうほど美しいですねぇ。株式会社PFUさん、ほんとうにありがとうございます!
まさか、このブログであこがれの漆塗りモデルをいただけるなんて、夢にも思っていませんでした。ほんとうにやっていてよかった。
はい、漆自慢はこのくらいにして続けましょうね。他の2製品でやったのと同様のメモをScanSnapでスキャンしてEvernoteに保存します。まずは出力から。

先のショットノートやDocScannerと比べると、やはり文字のキレイさが1段上という感じ。カメラで撮る場合は、どうしても手ぶれという問題がありますからね。
あとは、スキャナーという特徴から、メモ帳の種類を選ばないのも大きなメリットですね。A4の裏紙だろうと、レシートの裏だろうと、カフェの紙ナプキンだっていいわけです。
うん、このあたりはエアペンでも同じですかね。A4サイズ以内でレシーバーが挟める厚さであればいけますからね。
では、気になるスキャンからEvernoteに保存までの時間も見てみましょうか。

おお、やっぱりダントツに速いですね。13.01秒と他を圧倒しています。Evernoteに自動で送れるってのもかなり有利な点でしょうね。
ただし、このクオリティーと速度を得るためには37,300円が必要になるわけです。この価格をどう捉えるかでしょうね。ちなみに、モバイルタイプのScanSnap S1100なら13,870円とかなり安く入手できます。
これ偶然ですが、先のエアペンの価格13,768円にかなり近いですね。このあたりもおもしろい。同じ1万3千円をどちらに遣うか?
三番勝負のまとめ
最後にもう一度、3製品の特徴をまとめておきます。
【SHOT NOTE】(所要時間:32秒43)
- 他と比べて圧倒的に安い
- パソコンを使わずにEvernoteに保存できる
- 手ぶれに気をつければ、かなりキレイなスキャンができる
【airpen Pocket】(所要時間:35秒14)
- モレスキンなど切り取らないメモ帳でも使える
- 台紙がキレイな純白になる
- 録り貯めでおいてまとめてパソコンに転送できる
【ScanSnap】(所要時間:13.01秒)
- 他を圧倒するスキャンの美しさ
- Evernoteに保存までの時間がめちゃくちゃ速い
- スキャンする紙の種類を選ばない
という感じです。ほかにも見落としている特徴があるかもしれませんが、この記事で自分に合った「アナログ to デジタル製品」が見つかれば幸いです。
すでに3つとも買ってしまったオレとしては、ものすごく贅沢な使い方かもしれませんが、シチュエーションに合わせて使い分けてみようと思います。
さらにいえば、これに加えてiPadの手書きメモアプリがありますからね。どちらかといえば、オレはそちらの推進派。近日中に最新の手書きメモアプリとスタイラスのレビューもやりたいですね。
そうえいば、いまもっとも気になっているのがnoteslateという製品。6月に発売予定だそうです。
ほんとうに、この世界も終わりがないなぁなんて思いますよ。てなところで今日はおしまい。では、また!


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