スベリで選ぶ最新スタイラス(ゴム製編) 〜 SMART TOUCH PEN、Smart Pen、STYLUS RETRACTABLE、Slimline Stylus

 

iPadといえば手書きメモアプリ。手書きメモといえばスタイラス! このZONOSTYLEでも過去4回にわたってスタイラス特集を掲載してきました。

すでに愛用の1本は決まったものの、ここ最近の進化がまたものすごい勢いなんですねぇ。まだまだスタイラス選びは終わりそうにありません。今日は、この数か月の間に購入した8本をまとめてレビューしたいと思います。前編はオレも愛用する「ゴム製」のペン先スタイラス4本をどうぞ!

まずは過去記事の紹介から。新しい順にこんな感じで書いてきました。

「イチオシはPOGO!」なんて懐かしい記事を最初に書いたのは昨年の8月9日。まだ、拙著『iPhone×iPad クリエイティブ仕事術』が発売される前でした。

当時の製品はソフトキーボードやボタンなどの操作を目的とした「タッチペン」的なものが多く、いわゆる線を引くためのスタイラスはほとんどありませんでした。

そんななか、圧倒的にましだったのがスポンジ製のPOGOと、筆製のマルチタッチペン(プロテック)だったわけです。

しばらくして、反応抜群のゴム製ペン先を持つプリンストンのタッチペンが登場し、スタイラスの世界が大きく進化したように思います。

オレの愛用品も、プリンストン、AluPenときて、現在のキャップ付き高級スタイラスHardCandyにいたるまで、すべてゴム製ペン先のものばかりでした。

そして今回、「なにが進化しているか」とワクワクしながら最新の8製品を使ってみたのですが、とくに注目したのは次の5点ですね。

  1. 従来よりも柔らかく薄いゴムが使われている。
  2. ペン先の細いものが増えてきた。
  3. ゴム以外の素材で優れたものが出はじめている。
  4. ペン先を保護するキャップ付きも多くなった。
  5. 携帯性とグリップ感を両立させる「伸縮」系がちらほら。

そうですねぇ、従来のゴム製ペン先が台所用のゴム手袋だとしたら、最近のものは手術用の極薄手袋。ちょっと大げさかもしれませんが、そのくらい「フニャフニャ」になってきています。

おそらく、ゴムがiPadの画面に触れるときに「クッ」という感じでブレーキがかかる、あの抵抗感をなくす工夫じゃないかと思いますね。

加えて「細めのペン先」。これもまずはスベリをよくするのに貢献している感じがしますね。画面に接する面積が少なければブレーキのかかりも弱くなる。

さらに、ペン先を細くすることで、細かい字が書きやすくなるようにも思います。極端にいえば、チョークと鉛筆の違いといったところでしょうか。

ただ、薄く細くなればなるほど、耐久性が気になってきますね。たとえば、オレが愛用しているHardCandyは、いまでは分厚く太いタイプに入るのですが、半年近くヘビーに使い込んでいるにも関わらず、反応も含めてまだ目立った消耗は見られません。

となると「キャップ」の存在も重要ですよね。オレの場合、手書きメモ+スタイラスの使用機会は99パーセント外です。カバンに入れて持ち運ぶ際に、いかにペン先を傷つけないか。多くのスタイラスオーナーが悩むところだと思います。

あとは、「グリップ感」にも工夫が見られますね。突き詰めれば、スタイラスは筆記用具です。愛用の万年筆を選ぶのと同じく「握り」の感覚を軽んじるわけにはいきません。

以前は最大の注目ポイントだった「反応」に関しては、それほど気にしなくていいように思います。反応がいいのはあたりまえ。その先のスベリやグリップ感でしのぎを削る時代になったということですかね。

今回紹介する8製品のうち、やや用途が特殊な2つを除いた6つについても反応に大差はありませんでした。なんとか差を見つけてやろうといろいろやってみましたが、少なくとも文字を書くうえではほんとうにイーブンです。

以上の点をふまえて、前編はゴム製の4製品について……

  • ペン先の材質
  • ペン先の細さ(細い順に、SABCの4段階評価)
  • スベリ具合(SABCの4段階評価)
  • グリップ感(SABCの4段階評価)
  • キャップの有無

の5項目についてチェックしてみたいと思います。

最初に結論をいってしまうと、やっぱり従来のものと比べてさまざまな点がよくなっている感じがしますね。ほんと、うれしくなってきますよ!

じゃ、まずはこのスタイラスからいってみましょうか。

最高のスベリとキャップ付きがうれしい!
SMART TOUCH PEN(ZENUS)

本体価格:1,481円(アイディアフォーリビング)

ペン先の材質:ゴム(柔らか)
ペン先の細さ:A
スベリ:S
グリップ感:B
キャップ:アリ

トップバッターは、ZENUSのSMART TOUCH PEN。価格はスタイラスとしてはごくごく平均的な1,481円です。そもそもこの製品を買おうと思ったのは、キャップが付いているのと小型のものを使ってみたいという軽い動機からでした。

パッケージも家電量販店なんかでよく見かける普通の感じですね。

Stylusnew14

こんな感じでキャップが付いています。本体の長さは平均的なスタイラスの約半分くらいですね。

Stylusnew16

ほんとうに失礼な話、製品が届くまでは、従来のスタイラスにキャップが付いて小型化されたくらいのものだろうと思っていました。

ところが! まずはペン先を触ってみてびっくり。実はコイツ、例のフニャフニャ系だったんですね。しかも、今回の8製品(厳密には6製品ですが)のうち、2番目にペン先が細い!

「これはヤバイかも!」と思いながら、手書きアプリで書いてみてまたまた驚かされました。スベること滑ること。ゴム製でここまでスベってくれるスタイラスにはこれまで出会ったことがありません。くどいようですが、そのくらいスベります。

この記事の最後に全製品のスベリ具合とペン先の細さを比較しますが、結果はゴム製では間違いなくナンバーワンです。

はたしてこの感動がビデオから伝わるか? なにはともあれ、チェックしてみてください。今回のアプリは反応抜群のNoteShelfです。

どうでしょう。スベってますよね。しかも、不思議なことにどれだけ強く画面に押しつけても、あまり抵抗感を感じないんですね。つまり、筆圧の強い人にもおすすめできる完璧なスベリということです。

使っていて気になったのは2点。1つはやはりグリップ感ですね。小型なのは携帯に便利だと思いますが、持った感じは快適とはいえません。

小学生のころに「この鉛筆を使い切る!」と決めて、無理矢理、短くなったチビ鉛筆で書いていたあの感じです。

もう1つは、ビデオに音が収録されているのですが、ペン先が柔らかいため、画面にスタイラス本体が当たって「コツコツ」という音がするんですね。セミナー会場など静かな場所ではちょっと気を遣いそうです。

といいながら、実は昨日も今日も愛用のHardCandyから浮気して、このSMART TOUCH PENを使ってしまったオレがいます。やっぱり、グリップや音が気になりながらも、あのスベリは快感なんでしょうね。

と、ここまで書いておきながら残念なお知らせですが、実はこの初代SMART TOUCH PEN、どうやら在庫切れか、もしかしたら発売終了かもしれません。

現在は、SMART TOUCH PEN 2というキャップなしの新製品に代替わりしたようです。こちらは注文したばかりでまだ届いていませんが、ペン先が初代と同じだとしたらかなり期待できると思います。

本体も平均的な長さに変わっていますね。キャップは必要ないという人なら、チビ鉛筆よりもこちらのほうがおすすめかもしれません。商品が届いたらまたお知らせします。

従来のゴム製よりもなめらかな書き味!
Smart Pen(パワーサポート)

本体価格:1,370円(アマゾン)

ペン先の材質:ゴム(柔らか)
ペン先の細さ:B
スベリ:S
グリップ感:A
キャップ:なし

続いては、すでにネット上でも「かなりいい!」と話題になっているSmart Penです。さて、その実力やいかに?

パッケージはこんな感じです。

Stylusnew18

本体のデザインはとてもシンプルですね。ひんやりした金属の手触りがなかなかいい感じです。なによりも軽さにびっくり! ここまで軽いスタイラスははじめてかも。もちろん、今回の製品のなかでも最軽量です。

Stylusnew19

オレはシルバーモデルを買いましたが、ブラックもあります。

このSmart Penも先のSMART TOUCH PENと同様に、フニャフニャ系のゴムを採用しています。でもって、ペン先のサイズもプリンストンやHardCandyよりも一回り細いですね。

とくれば、期待どおりにスベリも抜群。iPadの画面上をスイスイと動いてくれます。グリップの安定感と合わせても、はじめてスタイラスを買うという人には安心しておすすめできる1本だと思います。

さっそく、その気持ちよさをビデオでチェックしてみてください。

こちらも、フニャフニャ系特有の「コツコツ」音がしていますね。とはいっても、先のSMART TOUCH PENほどではありません。気にならない範囲でしょうね。

ほとんど欠点の見あたらない逸品ですが、筆圧が強くなるに従って「クッ」という抵抗は増してきます。どちらかというと、筆圧の弱い人のほうが、よりこの製品の恩恵を受けられるんじゃないかと思いますね。

あとは冒頭にも書いた「耐久性」でしょうね。こればかりは、時間をかけて使い込んでみないとわかりません。ただ、このくらいいい製品なら消耗品として考えてもいいようにも思います。

かつて、購入して1か月でまったく反応しなくなるスタイラスもありました。さすがにそんなのは勘弁してほしいですが、半年くらい活躍してくれればオレは許せますね。

キャップ付き&伸ばせるグリップが実用的!
STYLUS RETRACTABLE(elago)

本体価格:1,980円(act2)

ペン先の材質:ゴム(やや柔らか)
ペン先の細さ:A
スベリ:A
グリップ感:A
キャップ:アリ

続いてはelagoのSTYLUS RETRACTABLE。RETRACTABLEとは「格納式の」という意味です。まさに、このスタイラスの特徴を言い表した名前ですね。

オシャレな紙製の箱に入っています。こういうのがオレは好きですね。

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キャップ付きの本体はこんなにコンパクト。先のSMART TOUCH PENよりもさらに1センチほど短いですね。

Stylusnew10

ということは、またチビ鉛筆か? と思いきや、こちらは後部を引き出すとそれなりの長さに変身します。

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ペン先の柔らかさは、ちょうどプリンストンとSmart Penの中間くらいですね。フニャフニャまではいきませんが、やはり薄めのゴムが使われています。

ペン先はかなり細めで、目視ではSMART TOUCH PENとほぼ同じサイズですね。

スベリ具合はというと、SMART TOUCH PENやSmart Penほどではなく、HardCandyとほぼ互角といった感じでしょうか。こういう記事なのであえて細かく見比べていますが、一般的にはこれでも十分に実用的なレベルです。

そのあたりはビデオで見ていただければわかると思います。

ね、画面で見た感じでは他の製品とほとんど変わらないと思います。コツコツ音はちょっと聞こえてます。

オレがもっとも気に入った点は、やっぱりキャップと「伸び縮みするボディー」ですね。後部を伸ばした長さが、ちょうど手のひらにピッタリ収まるサイズ。しかも、それなりにずっしりした重みがあるのも好きです。

そうですねぇ、あえてこの製品をひとことで表すとすれば、「2本目に持っていたいスタイラス」という感じですかね。いざというときのためにカバンのポケットに入れておくのもいいでしょう。荷物が多い出張なんかにも向いていますね。

あるいは、「こんなのもあるよ!」と人に見せたくなるスタイラスかもしれません。

もっとも細いペン先で小さな字もOK!
Slimline Stylus(GRIFFIN)

本体価格:本体:11.95ドル(ShaggyMac) 送料:9.4ドル

ペン先の材質:ゴム(硬い)
ペン先の細さ:S
スベリ:B
グリップ感:C
キャップ:ナシ

この製品を買おうと思ったのは、ズバリ「細さ」です。名前に「Slimline」と入っているように、とにかく、オレが持っているなかでもっとも細身なんですね。

スタイラスを使っていて「もう少しペン先が細ければ書きやすいのに」と感じたことがあるのはオレだけじゃないと思います。できるだけ細いペン先のものを! と探していて見つけたのがコイツだったわけです。

パッケージはまさに家電量販店にかかっているあの感じですね。GRIFFINっていう雰囲気です。

Stylusnew17

本体はプラスチックのような手触り。うーん、もう少し高級感がほしかった……。

Stylusnew20

まぁ、この製品の魅力は「細さ」なので、そのあたりに期待しながら手書きアプリで書いてみると……

やっぱり、思ったとおり細いのはいいですねぇ。ボールペンや鉛筆に近い感じがします。そうそう、ほしかったのはこれ!

ペン先はプリンストンなどと同じ「硬い」ゴム製です。これまでの3製品と比べると、やっぱりスベリはイマイチですね。ペン先が細い分、若干ですがプリンストンよりもスベるという感じでしょうか。

なんどもいいますが、それでも実用レベルには十分に達していますよ。こちらもビデオで見てみましょうか。

基本的に使える製品であることは間違いありません。惜しいのは、やっぱりグリップ感ですね。質感もそうなのですが、ペン先に合わせて本体を細くするのはどうかと思います。

でも、ボールペンでも好んで細身を使う人がいますからね。「ペン先もボディーもとにかく細いのがいい!」という方にはおすすめできるスタイラスです。

実は、この製品のおかげで気付いたことがあります。つまり、「ペン先は細く、グリップは太く」というのがこれからのスタイラスの目指す方向じゃないかと。

うん、そういう逸品に早く出会いたいですね。

スベリとペン先のサイズ、柔らかさを再比較

以上がゴム製ペン先のスタイラス4製品です。もう一度、スベリとペン先のサイズ、柔らかさを比較しておきましょうか。わかりやすいように、プリンストンのタッチペンとHardCandyを加えた6製品で見てみます。

まずはペン先のサイズから。この写真を見てください。

右にいくに従って細くなっていきます。細さの順位を付けると……

1位:Slimline Stylus
2位:STYLUS RETRACTABLE
2位:SMART TOUCH PEN
4位:Smart Pen
5位:HardCandy
6位:プリンストン・タッチペン

となります。

次に、ペン先の柔らかさで順位を付けてみます。柔らかい順に……

1位:Smart Pen
2位:SMART TOUCH PEN
3位:STYLUS RETRACTABLE
4位:HardCandy
4位:Slimline Stylus
4位:プリンストン・タッチペン

こんな感じになりますね。どうやら、ペン先の細さと柔らかさを兼ね備えているとスベリもよくなるようです。

スベリ具合の順位は次のようになります。

1位:SMART TOUCH PEN
2位:Smart Pen
3位:HardCandy
4位:STYLUS RETRACTABLE
5位:Slimline Stylus
6位:プリンストン・タッチペン

こうしてみると、HardCandyはペン先が太くて硬いわりには健闘していますね。

さて、結論です。個人的にはいまだにHardCandyがもっとも好きです。ただし、コイツのネックは4,000円以上する価格。よほどのスタイラス好きじゃないとおすすめできない製品でもあります。

そこで、その他の3製品を選んでみました。

まず、筆圧の弱い方へのおすすめ。ずばり、Smart Penですね。SMART TOUCH PEN 2のペン先が初代と同じなら、これも選択肢に入れていいと思います。

次に、筆圧の強い方。こちらはSTYLUS RETRACTABLEがいいと思います。

すでにプリンストン・タッチペンをお持ちの方、がっかりする必要はありません。十分に実用に耐えうる製品です。もし「どうしてもスベリが気になる」と感じるようでしたら、他の製品を検討してみてください。

さて、「ゴム製は消耗が気になる」あるいは、「もっとスベるヤツがほしい」という方、後編(その他の素材)にいいのが2つありますよ。ぜひ、そちらもチェックしてみてください。

前編は以上です。では、また!

 

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