スベリで選ぶ最新スタイラス(その他の素材編) 〜 iWhatever、Touch Wand、NomadBrush、e.stylo、ほか

 

前編はゴム製ペン先の4製品について見てきました。これまでオレはゴムしかないと思っていたのですが、どうやらその考えをあらためるときがきたようです。今回購入したゴム製以外の製品に、そのくらいすごいヤツがあったんですね。

というわけで、後編は「その他の素材編」と題して、さまざまな素材のスタイラスを4つ紹介したいと思います。このうち、おすすめできるのは2つ。残りの2つはちょっとマニアックなトピックとしてお楽しみください!

前編ではゴム製ペン先のスタイラスについて、ペン先の材質、ペン先の細さ、スベリ具合、グリップ感、キャップの有無の5項目についてチェックしました。

後編はペン先の細さを除く、次の4項目でいってみたいと思います。

  • ペン先の材質
  • スベリ具合(SABCの4段階評価)
  • グリップ感(SABCの4段階評価)
  • キャップの有無

結論からいうと、ゴム製以外は食わず嫌いのオレが、思わず「すみませんでした」といいたくなるような優れものが登場しますよ!

手作り感漂う金属製のペン先が驚きのスベリ!
iWhatever HANDMADE stylus pen(etsy)

本体価格:9.5ドル(800円)
送料:2ドル(168円)

ペン先の材質:金属(網)
スベリ:S
グリップ感:A
キャップ:ナシ

バックナンバーでは、YouTubeで紹介されいた自作スタイラスや、それをパッケージにした「自作キット」なんかも紹介してきました。このiWhateverは、ひさびさに手作り感あふれるスタイラスといった感じですね。

発売元はetsy。アクセサリーやバッグ、文房具なんかを扱っているITのにおいがしない不思議なメーカーです。あとで気付いたのですが、オレは最近ここで「Journal Bandolier」という製品を買っていました。

届いてみたら、このサイズにあうメモ帳がなくてまだ使えていないのですが……。

さてさて、そんなオシャレグッズのなかに紛れて売られているのがこのスタイラスなんですね。

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本体は荒削りなアルミの棒といった感じ。持った感じはとても軽いですね。上部にはまっているコルクのふたもいい感じの雰囲気を出してくれています。なんといっても、送料込みで1,000円を切る価格がすごいですよね。とにかく安い!

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さて、このペン先、いったいなにでできていると思います? おそらく、プロテックのマルチタッチペン PROなどの筆部分に使われている細い金属と同じものだと思います。

あれをグイッと束ねて丸く固めているんでしょうね。めちゃくちゃ極細の糸が集まっていて、手で触っていると毛羽立ってくるくらい繊細な作りになっています。

気になる書き味はというと、これがなんと反応、スベリともに最高級なんです! まさかここまでやってくれるとは夢にも思いませんでした。

なにはともあれ、ビデオで見てみましょうか。

はい、このとおりです。最初は、金属製のザラザラした感じで画面に傷でもつくんじゃないかと思いましたが、書いてみてびっくり。もうサラサラ、スラスラと画面をスベってくれます。

前編で紹介したゴム製のどの製品よりも、とにかくスベリます!

もともと、プロテックのマルチタッチペン Proなどで使われている「筆製」はスベリがよかったですからね。ただし、あの不安定な感じが個人的にはどうも苦手でした。

とくに、オレのような筆圧の強いタイプには向いてないんでしょうね。ところが、それを束にして固めてくれたおかげで、めちゃくちゃ書きやすくなっているんです。

あえていうならば、筆製のスベリとゴム製の安定感を同時に持ち合わせたような優れもの。いや、ほんとうに感動しました。

長めのボディーでグリップ感もわるくありません。唯一、気になる部分を挙げるとすれば、おそらく、使っているうちに毛羽立ちが増えていくんだろうなというところですかね。

あとは、すごくデリケートなペン先なので、カバンに直接入れるんなんてのは御法度だと思います。持ち運びと耐久性。このあたりがネックになりそうですね。

まぁしかし、たとえ短い命であろうと、これだけのスタイラスとなら楽しく過ごせそうな気がしますよ。ゴム製に不満がある方にはおすすめの逸品です。

ちなみに、このiWhateverにはこのほかに2つのシリーズがあります。1つはやや小振りなMiniというタイプ。

オレが買ったスタンダード版はペン先がやや太すぎる感じがします。もしかしたら、Miniのほうがよかったかもしれませんね。

でもって、謎なのがもう1つの製品、「Mr. Jim’s Drumsticks – for iPad」というやつです。

なんか巨大なペン先というかマレットというか、そういう固まりが付いたものが2本セット。名前が「Drumsticks for iPad」とくれば、やっぱりGarage Bandのドラムキットをたたくバチということでしょうね。

ウェブサイトには詳しい説明はまったくありません。オレ? もちろん買いましたよ。もうこれでドラムを叩いてみるのが楽しみでなりません!

鋭角カットの筆製ペン先は抵抗ゼロの書き味!
Touch Wand M-Type (ミナトエレクトロニクス)

本体価格:2,250円(アマゾン)

ペン先の材質:金属(筆)
スベリ:S
グリップ感:A
キャップ:アリ

続いては、キャップ付き&伸縮系の極みともいうべきこのスタイラスです。まずは、高級感あふれるパッケージから。前編でも書きましたが、やっぱりスタイラスのパッケージはこうあってほしいですね。届いたときの興奮が違います。

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箱から取り出し、キャップと本体を分離させてもまだペン先は見えません。

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本体の持ち手側からキャップをかぶせると……

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銀のボッチがスライドして、ニョキッとペン先がでてくるんですね。これ、映画007なんかでスパイが組み立てる「ペン型拳銃」のような楽しさがありますよ。個人的にはかなり好きですね。

しかも、この形になったときに全体の長さはHardCandyよりも長いんです。グリップ感もいうことなし。うーん、よくできてますねぇ。

ペン先はこれまたマルチタッチペン Proと同じ「筆型」になっています。おそらく素材も細い金属繊維でしょうね。

ただし! 従来品とは決定的な違いがあります。ポイントは毛先のカットですね。これまでの筆製スタイラスが円柱形だったのに対して、Touch Wandは球面のようななめらかなカットになっています。

この記事の最初の写真を見ていただくとわかりやすいかもしれませんね。左から3番目がTouch Wandです。ほんと、見事な球面になってますよね。

この差がデカイんです。文字を書く際の狙いが付けやすいというか、筆なのにそれなりの安定感があるというか、とにかく従来の筆製とは一線を画しています。

書き味はまず、ビデオでチェックしてみてください。

なにがすごいって、これまで「スベリ」をテーマにしてきたことが無意味に思えるほどスベるんです。

というか、抵抗感ゼロですからね。もう、スベリにとことんこだわりたい人ならTouch Wandで決まりでしょう。これ以上にスベるスタイラスは知りません。

ちなみに、このM-Typeとは別に、キャップなしのTouch Wand D-typeという製品もあります。

写真で見るかぎり、こちらはペン先がやや太いようですね。まぁ、この球面カットの筆なら間違いはないでしょう。

はい、実は後編でおすすめできるのはこの2本だけ。あとの2本は特殊なんですね。そこで、結論を先に書いておきます。

ズバリ、筆圧が強い人でも弱い人でも、iWhateverとTouch Wandならどちらもおすすめできます。あとは価格とデザイン、先に書いた耐久性や持ち運びのことを考慮すればOK。

キャップ付きのTouch Wandは携帯性にも優れています。iWhateverは持ち運びに気を遣いそうですが、1,000円を切る価格とあのデザインが魅力ですね。

オレはこの数日、Touch Wandと前編で紹介したSMART TOUCH PENをカバンに入れています。やっぱり、どちらもキャップ付きなのがいいですね。でもって、メモをとるたびにHardCandyと合わせた3本をローテーションさせながら楽しく使っていますよ。はたして最後に選ばれるのはどれか? 自分でもまだわかりません。

さて、ここからはおすすめではありませんが、前から気になっていて購入してみた不思議な2本です。というわけで、例の細かい評価はナシでいきます。

絵筆のよう使い心地はグラフィック職人のための1本! NomadBrush(NomadBrush LLC.)

本体価格:24ドル
送料:15ドル

まるで絵筆のような趣のNomadBrushは、海外のサイトで最初に見たときからオレの心をつかんで離さない、もっとも気になるスタイラスでした。

けっこう長いこと待たされて届いた箱も、こんなにオシャレ。やっぱ、こういうパッケージには心を惹かれますね。

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うわぁ、なんかものすごい存在感ですね。まずは、その長さにびっくり。平均的なスタイラスの約1.5倍。ちょっと短めの箸くらいのサイズです。

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ペン先はとてもやわらかな筆。マルチタッチペン Proや先のTouch Wandとはまったく違う、金属というよりは、いわゆる毛筆の手触りです。

さっそく手書きメモアプリを使って文字をかいてみたところ……

うーん、これで文字を書くのは至難の業ですね。反応は抜群です。でも、紙のメモ帳に小筆に墨を付けて文字を書くのが難しいのと同じように、なかなか思いどおりにはいきません。

おそらく、習字に長けている人ならスラスラいけるんでしょうが。オレにはとても無理でした。というか、このスタイラスは絵を描くためにあるんじゃないかと。

発売元のウェブサイトでも「Sketching in the park」なんてキャッチが出てるくらいですからね。というわけで、オレもめったに使うことのない「SketchBook Pro」というアプリを起動してやってみました。

最初にお断りしておきますが、めちゃくちゃ画才がないです。セミナーなんかでホワイトボードに絵を描くと、決まって失笑を買うオレですからね。暖かい目で見てやってください。

はい、ほんと失礼しました。これでも10テイクくらい撮り直してますからね。

ちなみに最近になって、Short Tipという筆先が短いバージョンも発売されました。オレが注文したときにはまだなかったのですが……。こっちなら文字も書けたかなぁ、なんてちょと悔しい思いをしています。

Short

「iPadで絵を描きたい!」という方、ぜひお試しを!

じゃじゃ馬を乗りこなす気分で使い込むマニア向け?
e.stylo(Plai)

本体価格:15.95ドル
送料:7.99ドル

このスタイラス特集の最後に登場するのは、なんと木製のスタイラス。こちらも海外サイトで見つけたときはドキドキしましたね。

届いたパッケージもすっごくオシャレでした。

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箱を開けると、なかのデザインもCoolです!

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はい、これが本体。持った感じは鉛筆そのものですね。おお、早く書いてみたいと、期待は高まるばかりです。

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手書きメモアプリを起動して書いてみると……

うーん、これは難しいですね。ペン先が平らな菱形なんですが、線を引ける部分というか、反応してくれる部分が1点しかありません。そこをはずさずに書ければうまくいきます。

実はオレの場合、すごく初期のころにこの手の1点オンリースタイラスをよく使っていたんですね。円柱の硬いゴムを斜めにカットしたようなヤツです。

どれも、ソフトウェアキーボードなんかをタップする用途で作られたものばかりで、使いこなすのはもう至難の業でした。ただし、その1点を見つけると硬質のしっかりしたゴムが以外と書きやすく思えたりするんです。

まさに鉛筆やボールペンで書いているかのうような安定感。なんどかその手のタッチペンをこのブログでも紹介しようと試みたのですが、間違って購入した方から「これはあまりににひどい!」といわれそうなのでやめておきました。

そんな経験を活かして10分ほど練習してみたところ、それなりに書けるようになりました。その結果がこちらです!

よく見ると、「えんぴつのように」の「に」の上の横棒を1本と、最後のびっくりマークの点をミスっていますね。今回紹介した6製品では、こういう書き損じはめったに起こりません。それほど難しいわけです。

こいつはまさに、スタイラス界のじゃじゃ馬。車でいえば、60年代のマニュアル車を乗りこなすような気分でしょうか。反応のいいスタイラスでは満足できず、あえて苦労してみたいというマニアの方のみお買い求めください。

発売が楽しみな次世代スタイラスたち

最後に、いまオレが注目している発売間近なスタイラスを紹介したいと思います。これらの多くは「Fund it」や「Kickstarter」といった出資者募集サイトで目標金額を集めることに成功した製品です。

つまり、Fund itやKickstarterをチェックしていると、おもしろいスタイラスに出会えるということですね。興味がある方は、ぜひ「Stylus」で検索してみてください。

 

まずは、オレがもっとも期待するこの製品から。

Bamboo Stylus(ワコム)
本体価格:2,331円(NTT-X Store)

前編で「ペン先は細く、グリップは太くがいい」と書きましたが、それをかなえてくれそうなのがこのBamboo Stylusです。

どう見ても、いまはやりのフニャフニャ系ですよね。海外でもすでに高い評価を得ているようで、届くのが待ちきれません。

現在、NTT-X Storeで予約受付中。5月27日から発送が始まるようです。届いたらまたレビューしますね。

Bamboo

 

お次はiPad 2のアクセサリーとしても楽しめそうなコレ!

Muglus Stylus(Applydea)

名前とルックスを見てわかるとおり、磁石付きのスタイラスですね。もちろん、用途はただ1つ。iPad 2のスマートカバーにくっつけて使うわけです。

ペン先はおそらくゴム製でしょうね。書き味うんぬんというよりも、ひたすら磁石に惹かれます。

こちらはFund itで資金調達中。残り9日にしてまだ目標の半分にも満たないということは、ちょっとヤバイかもしれませんね。オレは15ユーロをFund itしています。

ぜひともくっつけてみたいだけに、成功を祈っています!

Maglus

 

続いてはNomadBrushに懲りずにまた筆系に手を出そうとしているオレ。

Flow(joystickers)

まぁ、このスタイラスは文字もいけるんじゃないかと思います。デザインが素敵ですよね。

こちらは現在、予約受付中。Kickstarterで資金集めに成功したばかりですね。ウェブサイトのフォームからメールアドレスを登録すると、発売情報などを教えてくれるようです。

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これもかなりほしいスタイラスです。

MORE/REAL Stylus Cap(Don Lehman)

製品名のとおり、銀色のキャップがスタイラスになっています。つまり、既存のボールペンやサインペンなんかにかぶせて使うわけですね。

いつもの筆記用具がそのままスタイラスになるわけで、グリップ感は保証ずみですよね。加えて、このペン先の細さ。めちゃくちゃ期待が高まりますね。

Flowと同様にKickstarter組ですが、オレとしたことが出資するのを忘れていて気付いたらクローズしてました。

それでもあきらめきれずに制作者にメールを送ったら、やや切れ気味に「Kickstarterが終わってからほしいというヤツから山ほどメールが届いている。出資者に発送したあとに知らせるからメールを登録しておきなさい」と返事が来ました。

なにはともあれ、待つしかなさそうです……。

Morerial

 

最後はこれですね。

Cosmonaut(Studio Neat)

Studi Neatは「GLIF」というiPhone用のスタンドを作っているメーカーです。NozbeのCEOマイケルがこれを愛用していて、来日した際に自慢げに見せびらかしていましたね。

このスタイラスも「ペン先は細く、グリップは太くがいい」をやってくれそうな感じがします。AluPenに似ていますが、こちらのほうがロックしているというか尖ってますよね。

Flowと同じく現在は予約受付中。ウェブのフォームにアドレスを登録しておけばお知らせがくるはずです。

Studioneat

というわけで、まだまだ楽しくも優れたスタイラスは登場し続けてくれそうです。オレにとっては、まさに終わりのない旅という感じ。自分で終わらせてないだけなんですが……。

前編から長らくおつきあいいただき、ありがとうございます! また、いくつか集まったらレビューしたいと思います。では、また!

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3 Responses to “スベリで選ぶ最新スタイラス(その他の素材編) 〜 iWhatever、Touch Wand、NomadBrush、e.stylo、ほか”

  1. ibec 2011年5月18日 at 2:45 AM #

    For #greentech lovers, there’s now the Eco Stylus for iPad on Etsy made from bamboo http://etsy.me/ecostylus

    • zonostyle 2011年5月18日 at 3:43 AM #

      Thank you, Ibec!
      I bought Eco Stylus :-)

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  1. ついに決定! ZONOSTYLEが選ぶスタイラスベスト12+新作 〜 BAMBOO Stylus、iStroke L+ほか | ZONOSTYLE - 2011年6月6日

    [...] 続いては、前回の記事に登場したiWhatever Stylusの小型版です。このMini、オレが大型版を購入したときにはまだEtsyのサイトになかったんですね。 [...]

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