今秋リリースのiOS 5は期待の機能が満載! 〜 WWDC 2011速報

 

本日、日本時間の午前2時、WWDC 2011においてMacOSの最新版「Lion」と「iOS 5」、そして「iCloud」についての発表がありました。

どれも興味深く、iPhoneやiPad、Macそしてクラウドの世界が大きく進化する予感がするものばかりでしたね。ほんとうにあっという間の2時間でした。今日は、そのなかからiOS 5に関するものをお伝えしたいと思います。

iOS 5 10の新機能+α

基調講演の冒頭では、iOSに関するさまざまな数字が発表されました。

  • すでに2億台以上のiOSデバイスを販売
  • 市場の44パーセントを占め、モバイルOSではシェアNO.1
  • 14か月で2,500万台のiPadを販売
  • 150億曲をiTuneミュージックストアで販売
  • 1億3,000万冊の電子書籍がiBooksストアでダウンロードされる
  • 42万5,000のアプリがApp Storeに登録されている
  • 9万のiPad用アプリがApp Storeに登録されている
  • 3年弱の間に140億のアプリがダウンロードされる
  • これまでにクレジットカードなどの購入に使われたアカウント数は2億2,500万

いやぁ、どれをとっても凄まじい数ですね。

iOS 5には1,500の新しいAPIと200の新機能が搭載されるとのこと。今回の基調講演ではそのうちの10とプラスアルファが明らかにされています。

あのイラッとする通知が改善される!
① Notifications

いわゆる「プッシュ通知」の機能が改善されるようです。これまでは1つの通知ごとに、1枚のポップアップが表示されていました。

カレンダーの予定など複数の通知があった場合、なんども「閉じる」を押してすべてのポップアップを消していたわけですね。この手の通知が来るたびにイラッとしてしまうことも少なくありませんでした。

新しい通知機能はこんな感じになります。まずはロック画面。

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さまざまなアプリから送られた通知が一覧表示されています。しかも、左のiPhoneのように、ロック画面の状態からでもスワイプで留守電を再生できるんですね。

ホーム画面の場合は……

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画面上部に「Notification Center」という通知領域が新たに設けられます。これまでのように、使用中にアプリのど真ん中にドカーンと出て邪魔することはなくなるわけですね。

でもって、ここから該当するアプリが起動できるほか、いわゆるニュースティッカーのような役割もはたしてくれます。

さらに、コイツを下にスワイプすると…

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こんな風に表示領域が広がってすべての通知を見渡せるんですね。右側にある[×]マークをタップすることで、すでに確認した通知も消せるようです。

Androidではすでに実現している機能だけに、iOSデバイスファンとしては一安心といった感じでしょうか。これは大歓迎の進化だと思います。

iBooksの雑誌&新聞版が登場!
② News Stand

続いてはiBooksの雑誌、新聞版ともいえる「News Stand」です。見た目はこんな感じです。

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まさにiBooksのニューススタンド版という感じですね。購入のためのストアも用意されていいます。

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すでに『ナショナル・ジオグラフィック』や『Spin』をはじめ、『Oprah magazine』『Wired』『Automobile』『Golf Digest』『New Yorker』『Vanity Fair』『Popular Mechanics』などの販売が決まっているとのこと。

購読料を支払うと最新号がバックグラウンドで自動的にダウンロードされ、オフラインで読めるようです。

なかなか楽しげなサービスですが、iBooksのように洋書オンリーだとイマイチでしょうね。国内の雑誌や新聞がバンバン売られることを期待しましょう。

カメラアプリからダイレクトにTweetできる!
③ Twitter

数日前から国内外のメディアでうわさされていたように、TwitterがiOSに統合されることが決まりました。これはやっぱり大事件という感じでしょうね。

まず、OS内でTwitterアカウントの設定を行うようになるみたいです。

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左のiPhoneがその設定画面のようですが、おそらく設定アプリだと思います。ここでアカウントを登録しておくと……

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たとえば、カメラアプリから直接Twitterに写真を投稿なんてことができるんですね。真ん中の画面に[Tweet]というメニューが見えています。

ほかにも……

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左から、Safariで見つけたウェブページ、YouTubeアプリで観ている動画、マップアプリのロケーションなんかもTweetできるようになります。

画面をよく見ると、文字数のカウントがありますね。[Add Location]で位置情報も付加できるみたいです。

マップからのTweetはfoursquareのチェックインみたいになるんでしょうかね。この組み合わせはなかなか楽しそうです。

画面にはありませんが、基調講演では連絡先との統合も発表されていました。なんでも、連絡先に写真が登録されていない場合、Twitterのアイコンを読み込んでくれるのだそうです。

「あとで読む」などの機能を標準装備!
④ Safari

個人的にもっともヤバイと思ったのはこの機能ですね。あのSafariがものすごい進化を遂げますよ。

追加されるおもな機能は3つ。1つは「タブブラウジング」です。下の写真を見てみると……

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おお、4枚のページがタブで表示されていますね。基調講演では「lightning fast」(光の速さ)と表現されていましたが、とにかくこの切換がサクサクと速いのだそうです。

でもって2つ目が「Reading List」。InstapaperやRead It Laterなどの「あとで読む」機能が標準で付いてしまいます。こちらがその画面。

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あとで読むサービスのブックマークレットみたいな感じですね。ちなみに、クリップしたページはこの日の基調講演で最後に発表された「iCloud」に保存され、どのiOSデバイスからでもアクセスできるのだそうです。

さらに、「複数にまたがるページを1本にまとめる」という説明がありました。映像を観ていないのでなんともいえませんが、いわゆる「1・2・3」などのリンクで分割された記事を自動的に解析して1ページにまとめてくれるんでしょうかね。

ChromeのAutoPagerエクステンションのようなことをやってくれるとしたら、ちょっとヤバイですねぇ。

いずれにしても、こんな機能が標準で搭載されたらInstapaperやRead It Laterの存在はどうなるんでしょうか。ずっと愛用してきたオレとしてはちょっと複雑な感じもします。ここは1つ、あとで読む系のサービスがさらに進化して、存在価値をより強くアピールすることに期待したいですね。

3つ目の「Reader」という新機能もすごいですよ。

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左が元のページ。右がReaderをかけたもの。バナーやメニューなどの余分な要素がなくなり、記事だけがすっきりと表示されています。

こちらも、ReadabilityやInstapaperモビライザーなどが提供していた定番の機能ですね。いやー、「この状態でEvernoteにクリップしたら?」なんて想像するだけでちょっとうれしくなりますよね。

うーん、「Reading List」と「Reader」で情報収集のやり方も大きく変わりそうな予感がします。

位置情報とリンクするToDoアプリが加わる!
⑤ Reminders

続いてはなんと、iOSにToDoの標準アプリが追加されるという話。まずはそのデザインから見てみましょうか。

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さすがはApple。なかなかオシャレに仕上げてきましたね。画面を見るかぎり、買い物リストなどに使うシンプルなリマインダーのようです。

基調講演で発表された内容に気になる部分が1つありました。それが「位置情報との連動」ですね。下の画面にもその一部が見えています。

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真ん中の画面に[At a Location]というボタンがありますね。さらに、その下には[When I Arrive]と[When I Leave]のチェックボックスがあります。

つまり、ある場所を指定して「そこに到着したら通知」「そこを出発するときに通知」といったリマインダーがセットできるわけです。

すでに同様の機能を持つ専用のアプリがありますが、これが標準アプリになるというのはちょっとしたインパクトがありますね。

おそらく、Nozbeなどのサービスを補完する目的で使ったらおもしろいんじゃないかと思います。個人的には早く使ってみたい機能の1つですね。

ロック画面から瞬時に撮影ができる!
⑥ Camera

続いてはカメラアプリのバージョンアップ。おもな新機能は5つです。まずは今回の目玉ともいえるこの機能から!

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なんと、ロック画面にカメラの起動ボタンが付くんですねぇ。もちろん、パスコードの入力も必要ありません。しかも、シャッターは本体のボリュームアップボタン。うん、これはかなり使い勝手がよくなりますね。

これまで、すぐに写真が撮りたいと思っても、ロックを解除してカメラアプリを起動して……、とやっているうちにシャッターチャンスを逃すなんてことがよくありました。

あと、画面のシャッターボタンは押すときに本体がぶれやすいんですよね。ボリュームボタンならその心配もなくなるように思います。

2つ目はピントと露出をロックしたまま、カメラを左右に動かして撮影できる機能。3つ目はグリッドの追加。4つ目がピンチ操作でのズーム。5つ目が切り取り、回転、赤目軽減の編集機能となっています。

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ところで、最初に紹介したロック画面からのカメラの起動はサードパーティーのカメラアプリも登録できるんでしょうかね。なんとなくダメそうな感じもしますが、ふだん愛用しているものが使いたいというユーザーのために、ぜひ、実現してほしいところです。

2つに分割されるキーボード搭載!
⑦ Mail

標準のメールアプリもかなり強化されるようですね。基調講演では次のような新機能が発表されました。

  • 太字、斜体、打ち消し線などのリッチテキスト
  • インデント(字下げ)対応
  • BCCからToなどへのドラッグによるアドレスの移動
  • 重要なメールへのフラッグ付加
  • メッセージ全体の検索
  • ポートレート(縦置き)時のスワイプによる受信箱の開閉
  • S/MIME対応
  • コピー&ペーストのUI向上(デモを観ていないので詳しいことは不明)

こちらが、新しいMailの画面です。

Mail

さらに、ちょっと衝撃を受けたのがこの新機能です(写真:Ars Technica)。

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なんと、キーボードが真ん中から2つに割れてますよね。これiPadの画面ですが、おそらく、こうすることで左右の親指を使ったタイピングがしやすくなるんでしょうね。

いやー、これは早く使ってみたい! iPhoneのフリック入力に比べると、iPadのソフトキーボードはやっぱりまどろっこしいですよね。これなら、もっとサクサク打てるようになるかも。個人的には期待度最大です。

ちなみに、iCloudのサービスとして無料のメールアカウントも提供されるそうです。

iOSデバイスの利用にパソコンは不要!
⑧ PC Free

よく「iPadはパソコンに不慣れな人でも使える」なんてことがいわれますが、実際には最初のアクティベーションからiOSのアップデート、データーのバックアップまで、パソコンなしでは成り立たないわけです。

そして、そして、ようやくiOS 5からはiPhoneやiPadが完全にパソコンから切り離されることになりました! いや−、これはほんとうにめでたいですね。

スティーブ・ジョブズ氏いわく「我々はいま脱PCの時代に生きている!」「iOSデバイスをPCという箱から自由にする」のだそうです。いや、ほんとうに素晴らしいですね。

まずは、購入して最初に行うパソコンとつないでの「アクティベーション」が不要になります。これがその画面。

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MacOSをインストールしたときに出るあの「Welcome」がiPadに表示されています。なんか新鮮な感じがしますねぇ。

さらに、OSのアップデートもWi-Fi経由でOK。データのバックアップや復元も例のiCloud経由でできてしまうため、ほんとうにパソコンは不要になってしまうわけです。

これで、パソコンを使ったことがない両親や祖父母などにも安心してiPadをプレゼントできそるかも? うーん、厳密にはアプリくらいはインストールしておかなきゃダメかな。なにはともあれ、ほんとうにうれしい進化だと思います。

iOSにインスタントメッセンジャーがやってくる!
⑨ iMessage

続いては、新しい標準アプリ「iMessage」。いわゆるインスタントメッセンジャーのようなものだと思います。

こんな感じの画面で……

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テキスト、写真、ビデオ、連絡先を送受信できるほか、グループメッセージングにも対応しています。

3GとWi-Fiのどちらでも使えて、同一アカウントで使用するすべてのiOSデバイスに受信などの通知がプッシュで送られるそうです。

基調講演で行われたデモでは、写真やビデオの品質の高さに会場がどよめいたとのこと。なぜいまIM? という感じもしますが、この手のアプリは実際に使ってみないとなんともいえませんね。

プロフィールに写真が使える!
⑩ Game Center

新機能の最後はGame Centerですね。個人的にはこれまで数回ほどしか起動していないため、説明を聞いてもあまりよくわかりませんでした。

ほんと、iPhoneやiPadでゲームをやらないです。すみません……。

つたない知識で理解できたのは、プロフィールに写真が入れられて、友達やおすすめのゲームを紹介できること。Game Centerの中で新しいゲームを購入できるようになること。くらいですかね。

一応、こちらが新しいGame Centerの画面です。

Game center

なんでも、iOSのGame Centerユーザーは5,000万人を超えたそうです。基調講演では「Xboxは8年かけても3,000万のユーザーしかいない」とライバルをこき下ろす場面もありましたね。

まだまだある! iOS5 その他の新機能

このほかにも、今回の基調講演では次のような新機能が発表されました。

・AirPlayによるミラーリング

Airplay2

AppleTVを使ってAirPlayでiPadの画面をミラーリングできる機能ですね。

・マルチタスクの新しいジェスチャー

Ipad gestures

現在、デベロッパー向けにのみ提供されている4本指のスワイプでアプリを切り替える機能だと思います。

・iCloudと同期するカレンダー

Calendar

予定を作成や削除がiCloud経由で瞬時に他のデバイスと同期する新しいカレンダーです。

・iTunesとのWi-Fiを使った同期
文字どおり、ケーブルいらずのiTunes同期ですね。

iOS 5の一般向けリリースは「今年の秋」とだけ発表されました。9月なのか10月なのかはまだ不明です。デベロッパー向けには今日公開されます。

対応機器はiPhone 3GS、iPhone 4、iPad、iPad 2、第3世代と第4世代のiPod Touchとのこと。残念ながらiPhone 3Gには非対応です。

iCloudの発表もすごかった! が、もう限界……

といったとこでしょうか。基調講演ではこのあと、注目のiCloudについての発表がありました。こちらも盛りだくさんの内容かつ、めちゃくちゃ興味深いものでしたね。

とくに、iWorkなどで作成した文書をすべてクラウドで管理できる「Documents in the Cloud」という機能がすごいですよ。現在、Dropboxを使ってやっているようなことを、自動的にiCloudが面倒を見てくれるというもの。

しかも、「iCloud Storage API」なるものが開発者向けに提供されるんですね。これによって、Apple製以外のアプリにもiCloud連携機能が組み込めるようになるわけです。

現在の主流であるDropboxとの連携のように「iCloudに保存」といったメニューを持つアプリが増えていくということでしょうか。

うーん、これはますます便利でおもしろくなりますね。ほんとうはiCloudについてもびっしり書きたかったのですが、これ以上は今日の仕事に差し支えるのでまたの機会にしたいと思います。

いつも思うことですが、午前2時からの基調講演は楽しいけれどラクじゃありませんねw では、また!

 

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4 Responses to “今秋リリースのiOS 5は期待の機能が満載! 〜 WWDC 2011速報”

  1. 會澤賢一 2011年6月7日 at 11:52 AM #

    iCloud APIは、楽しみに…というか、今から英語と格闘します。
    ハードの発表はなかったけど、會澤的には大満足!素敵なAM2:00でした。
    おかげさまでキッツいですけどw

    • zonostyle 2011年6月8日 at 1:52 AM #

      會澤さん、コメントありがとうございます! いい発表でしたね。明るい未来を感じます。脱PCとクラウド化。とてもいい方向に向かっていると思います。また、よろしくお願いします!

  2. mizuochi 2011年6月9日 at 12:15 AM #

    ご無沙汰しています。詳細レポートありがとうございます。いつもながら、どのサイトよりも詳しくわかりやすいです。今秋が楽しみになってきました!

    • zonostyle 2011年6月9日 at 12:27 AM #

      mizuochiさん
      ご無沙汰しています。コメントありがとうございます! ほんと、秋が楽しみですね!

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